29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
数学だって5を取っている人はこの世に五万といるんだ。おそらく藤川は取っていただろう。

「どういう学校であれ、私には通知表で5なんて、夢のまた夢だった。特に主要教科で、なんて。家庭科で4取るのが精一杯だったもん。英語なんかアヒルしかついたことなかったよ」

以前に母から聞いた話だと、セレナは九九も覚えられないような学力であったらしい。近年で言うところの、境界性知能に該当するのかもしれなかった。

レイナはそんなことは露も知らなかった。一年だけ一緒に通った小学校では、セレナは美少女の六年生として評判であった。全校集会では、合唱部に入っていたためステージの上で校歌を歌うセレナに、友達が羨望の眼差しを向けているのを見て、レイナは誇らしかった。

中学に入ると、セレナの学業不振は一層深刻化した。学習塾には入れたようだが、効果はてきめんには出ず、やがて投げ出すようになっていったという。悪い仲間と連るみ、登校もまばらになり、夜遊びをして補導されることもしばしばだった。そんな状態だったから、入れた高校は、いわゆる底辺校と呼ばれる荒れた学校だった。
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