29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
それでも法学の道を諦めきれなかったレイナは、両親に頼み込み、大学卒業後、法科大学院に入った。法学既習者とは認められなかったため、三年間のコースに入る必要があり、しかもそんなに有名な学校には入れなかったため、学費が高くつき両親からはかなり嫌味を言われた。その時の学費は、現在、返済の真っ只中だ。

自分には余裕がない。仕事以外には...。

出勤して席に着くと、レイナは左隣の席を盗み見た。まだ来てないようだ、とわかると、今度は壁の行動予定表を確認した。「直行」とは書かれていない。

「あっ、おはようございます、藤川さん」

華恵の明るい挨拶が事務所内に響いた。レイナはあえてそちらを見ない。手元の資料をまとめる作業をした。藤川が席に着いた気配を感じてから、これまでと同じように挨拶した。約束は守ってくれるようで、藤川も変わらなかった。

「若い皆さん、全員いる機会だから、ちょっといい話あるけど、聞いてくれるかな?」

思わず「いいとも!」、と返したくなるようなノリで、田森は話し出した。
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