29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
4 真夏の夜の現実

「清水の舞台から飛び降りる覚悟で奮発しただけ」

家に帰って、自室に籠り、レイナはあの髪飾りを眺めた。

まばゆいばかりの煌めきを、上下左右と、角度を変えながら観察した。

素敵。夢みたい。

憧れだった星雪歌劇団のトップ、姫希真凛のデザインしたアクセサリーを、姫希の同期であった蒼月から購入してしまった。失礼ながら在団中の蒼月の活躍はレイナの記憶にはほとんどないが、星雪のOGとあんなにお近づきになれたなんて、それだけでも僥倖だ。

家宝にしよう。これは。

レイナはあと五年を目処に両親への借金を完済し、住宅ローンを組んでシングル向けのマンションを購入する予定である。その自分の城の一番目立つ所に、これを飾ろう。

よし、頑張る理由ができた。

それにしても、藤川に買わせてしまったことには申し訳ない限りだった。感謝しかないが、そんなに物欲しげにしていたように自分が見えていたのか、と思うと、非常に情けない。しかもお礼としてお披露目するような機会もなさそうだ。このまま宝の持ち腐れになってしまうのだろうか。
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