29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
「いいえ。私、そういうの致しませんので」

「何、米倉すずえみたいな口きいてんの。そしたら、武藤さんに見せる用?」

「違います。ただ鑑賞用に、です」

華恵になど見せられるわけない。なんと無神経なことばかり口にするのだろうか。

「レイナ」

「なんですか?」

マカロンを頬張っていたレイナは飲み込んで一息ついてから、藤川を見た。

レイナは魂消た。

藤川はスプーンをレイナの口元に向けていたのだ。

「はい、あーんして」

小児科医しか言わないし、やらないはずの行為である。

「なんですか?やめてください。子どもじゃないんだから、自分で食べます」

「レイナ、なんでそんなにいつまでもプライド高いの?」

「プライド云々の話じゃないです。こんなことするの非常識です」

やりたいなら応じてくれる女を探せば、と言おうとして、レイナは止めた。言えなかったのだ。

急に寂しさが胸に込み上げる。

「どうしたの?今の今まで威勢が良かったのに」

「なんでもないです...」

どうしたというのか。次に発すべき言葉が見つからない。

レイナは藤川の差し出したスプーンを口に含んだ。

「いい子だね」

顔から火が出そうなほど恥ずかしいはずなのに、それよりも失ってしまうかもしれない虞の方が勝ってしまう。

どういうことなのか。

小さい子のようにレイナの頭を撫でてきた藤川に抗議をする気も起きなかった。







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