こじらせCEOの壮大すぎる初恋計画 〜二代目女社長、冷徹なライバルに理不尽な政略結婚を迫られたはずが、すべては22年前からの策略でした!?〜
「素敵……」
スカートの長さは遥にピッタリ。
黒のおかげかウェストが細く美しく見える。
スリットから見える足は色っぽすぎないだろうか?
これではまるでハリウッドでレッドカーペットを歩いている女優のようだ。
私には似合わない。
「着たかしら?」
返事を待たずに扉を開けてしまうリリーにも驚いたが、どうしてそこに隼人がいるのよ!
本当にまだ着替えている最中だったらどうするのよ!
高級ブティックの洗礼に遥は戸惑う。
「いいじゃない。どう? ハリー」
「あぁ。悪くない」
遥を上から下まで確認する隼人の視線が気まずい。
似合わないから他のやつって言って!
「このスリットだが、腿まで。腰からレースを巻きスカートみたいにできるか?」
「あら。見えそうで見えないセクシーな感じがお好み?」
じゃあ、胸元は……と隼人とリリーの間で勝手に決められていく。
「ちょっと待って。私の意見は?」
「どうしたいんだ?」
「背中がちゃんと隠れてほしいのだけれど」
こんな丸出しではなくてと遥が訴えると、隼人は鏡で遥の背中を確認した。
「普通だろ?」
「普通よね」
「普通じゃない!」
セレブにとっては普通でも、庶民は普通じゃないんです!
隼人とリリーを説得し、ようやく背中の布を勝ち取った遥は、ぐったりとソファーに倒れ込んだ。
「装飾品はどうする?」
「控えめで……」
もう無理、もう疲れた、もう休みたい。
「ハリー、私が選んじゃっていいかしら」
「あぁ。金曜日、メイクも一式頼む」
「はいはーい。まかせて」
気力も精神力もすべてがっつり削られた遥は、隼人に引きずられるように車に乗り込む。
心地よい振動のせいか、エステのせいか、慣れないドレスのせいかはわからないが、遥はすぐに夢の世界に引きずり込まれてしまった――。
昼間は仕事、夜はリリーに歩き方やお辞儀の仕方を習ったので、この一週間はバタバタしていた。
隣にいるだけでいいと言ったくせにこんなの詐欺だと思うけれど、せっかくの機会だ。
遥は素直になんでも教わることにしたが、思った以上に覚えることが多くて過酷だった。
「綺麗だ」
差し出された隼人の手に掴まりながら車を降りた遥は、リリーに習った通り背筋を伸ばした。
歩くたびにスリット側の足がスース―する。
「背中を隠してって頼んだのに!」
「一応、布はあるだろう」
おまえの希望通りだと笑う隼人に遥は悔しくなった。
がっつり開いていた背中はイリュージョンレースで覆われ、布はあるが肌色が見えるほど薄く、レースの花柄がついた分、余計にセクシーに。
さらに、黒いレースだったはずの肩回りまでイリュージョンレースになり、肌色部分が増えてしまった。
「イヤリングもネックレスも豪華すぎるわ」
「似合っている」
揺れるイヤリングだけでもくすぐったいのに、耳元で囁くなんて犯罪でしょ。
今日の隼人は黒いタキシード。
黒のボウタイはさりげなく遥のドレスと同じ素材のポインテッドエンド。
襟はピークドラペルでシャープな印象だ。
V字のウェストコートも似合っていて、誰だって二度見するに決まっている。
すれ違う女性たちの視線を釘付けにしていることに、この男は気づいているのだろうか?
スカートの長さは遥にピッタリ。
黒のおかげかウェストが細く美しく見える。
スリットから見える足は色っぽすぎないだろうか?
これではまるでハリウッドでレッドカーペットを歩いている女優のようだ。
私には似合わない。
「着たかしら?」
返事を待たずに扉を開けてしまうリリーにも驚いたが、どうしてそこに隼人がいるのよ!
本当にまだ着替えている最中だったらどうするのよ!
高級ブティックの洗礼に遥は戸惑う。
「いいじゃない。どう? ハリー」
「あぁ。悪くない」
遥を上から下まで確認する隼人の視線が気まずい。
似合わないから他のやつって言って!
「このスリットだが、腿まで。腰からレースを巻きスカートみたいにできるか?」
「あら。見えそうで見えないセクシーな感じがお好み?」
じゃあ、胸元は……と隼人とリリーの間で勝手に決められていく。
「ちょっと待って。私の意見は?」
「どうしたいんだ?」
「背中がちゃんと隠れてほしいのだけれど」
こんな丸出しではなくてと遥が訴えると、隼人は鏡で遥の背中を確認した。
「普通だろ?」
「普通よね」
「普通じゃない!」
セレブにとっては普通でも、庶民は普通じゃないんです!
隼人とリリーを説得し、ようやく背中の布を勝ち取った遥は、ぐったりとソファーに倒れ込んだ。
「装飾品はどうする?」
「控えめで……」
もう無理、もう疲れた、もう休みたい。
「ハリー、私が選んじゃっていいかしら」
「あぁ。金曜日、メイクも一式頼む」
「はいはーい。まかせて」
気力も精神力もすべてがっつり削られた遥は、隼人に引きずられるように車に乗り込む。
心地よい振動のせいか、エステのせいか、慣れないドレスのせいかはわからないが、遥はすぐに夢の世界に引きずり込まれてしまった――。
昼間は仕事、夜はリリーに歩き方やお辞儀の仕方を習ったので、この一週間はバタバタしていた。
隣にいるだけでいいと言ったくせにこんなの詐欺だと思うけれど、せっかくの機会だ。
遥は素直になんでも教わることにしたが、思った以上に覚えることが多くて過酷だった。
「綺麗だ」
差し出された隼人の手に掴まりながら車を降りた遥は、リリーに習った通り背筋を伸ばした。
歩くたびにスリット側の足がスース―する。
「背中を隠してって頼んだのに!」
「一応、布はあるだろう」
おまえの希望通りだと笑う隼人に遥は悔しくなった。
がっつり開いていた背中はイリュージョンレースで覆われ、布はあるが肌色が見えるほど薄く、レースの花柄がついた分、余計にセクシーに。
さらに、黒いレースだったはずの肩回りまでイリュージョンレースになり、肌色部分が増えてしまった。
「イヤリングもネックレスも豪華すぎるわ」
「似合っている」
揺れるイヤリングだけでもくすぐったいのに、耳元で囁くなんて犯罪でしょ。
今日の隼人は黒いタキシード。
黒のボウタイはさりげなく遥のドレスと同じ素材のポインテッドエンド。
襟はピークドラペルでシャープな印象だ。
V字のウェストコートも似合っていて、誰だって二度見するに決まっている。
すれ違う女性たちの視線を釘付けにしていることに、この男は気づいているのだろうか?