こじらせCEOの壮大すぎる初恋計画 〜二代目女社長、冷徹なライバルに理不尽な政略結婚を迫られたはずが、すべては22年前からの策略でした!?〜
「あの丸くて白髪のじいさんが今日の主役だ」
挨拶に行くぞと言われた遥はうなずいた。
挨拶の仕方やマナーをリリーに習ったがうまくできるだろうか?
「伊集院社長、大変お世話になりました」
「おぉ、間宮くん。ロサンゼルスからわざわざ来てくれたのか」
ありがとう、ありがとうと隼人の腕をバシバシ叩きながらお礼を言う伊集院社長は明るく元気な方のようだ。
「そちらの女性は?」
「婚約者の遥です」
隼人に紹介された遥はゆっくりとお辞儀をし、柔らかく余所行きの顔で微笑む。
「いやいや、こんな綺麗な婚約者がいたとは! 残念だ、うちの孫を紹介したかったのに」
孫はきみのことが好きなんだよと笑いながら言っているが、結構本気だったのではないかと遥は思った。
さっきから私を睨んでいる女性がいるからだ。
次の人が挨拶に訪れ、隼人と遥はスッと引く。
来たばかりなのに「帰ろう」と言った隼人を見上げながら、遥は笑ってしまった。
「間宮くん! いつ日本に?」
「ご無沙汰しております。西九条会長」
隼人に声をかけてきたこのおじいさん、テレビで見たことがある!
話の内容はさっぱりわからないが、とりあえず微笑んでいればいいとリリーから教わった遥は、隼人の隣でおとなしく立っていることにした。
「こんなところで間宮くんに会えるとは」
「大崎社長、お元気でしたか?」
この人も本を出している人だ!
隼人が日本にいるのは珍しいのだろうか?
たくさんの人が隼人に話しかけてくる。
「間宮くん、隣の美しいお嬢さんはどなたかな?」
「先日はありがとうございました山本会長。婚約者の九十九遥です」
「九十九って、あのツクモかい?」
「えぇ。健康管理アプリを作ったツクモソフトの新社長です」
九十九だと紹介された遥は、この人に健康管理アプリを紹介しろという合図だと酌み取った。
山本製薬の会長は健康管理アプリに興味を持ってくれた。
なによりも良いと言ってもらえたのは、ヤスが開発中の脳トレを組み合わせた新バージョンだ。
「後日詳しく聞かせてほしい」
「はい。ぜひよろしくお願いします」
山本会長以外にも興味を示してくれた人たちに、遥は自社製品を精一杯アピールした。
佐久間のようにうまくは説明できなかったが、他社製品にはない良さだけはしっかり伝えようとこの一週間練習した成果は出た気がする。
「ありがとう。連れてきてくれて」
遥が微笑むと、隼人は「手ごたえはあったな」と褒めてくれた。
「化粧直ししてくるわ」
順調に製品もアピールできて、今日の目標は達成したから浮かれていた。
よく考えれば気づけたはずなのに。
「……は?」
化粧室でびしょぬれにされた遥は、前髪からポタポタ落ちる雫と顔に張り付いた髪に戸惑う。
ざまぁみろとでも言いたそうな顔でニヤニヤ笑っている女性に、遥はゆっくりと視線を向けた。
挨拶に行くぞと言われた遥はうなずいた。
挨拶の仕方やマナーをリリーに習ったがうまくできるだろうか?
「伊集院社長、大変お世話になりました」
「おぉ、間宮くん。ロサンゼルスからわざわざ来てくれたのか」
ありがとう、ありがとうと隼人の腕をバシバシ叩きながらお礼を言う伊集院社長は明るく元気な方のようだ。
「そちらの女性は?」
「婚約者の遥です」
隼人に紹介された遥はゆっくりとお辞儀をし、柔らかく余所行きの顔で微笑む。
「いやいや、こんな綺麗な婚約者がいたとは! 残念だ、うちの孫を紹介したかったのに」
孫はきみのことが好きなんだよと笑いながら言っているが、結構本気だったのではないかと遥は思った。
さっきから私を睨んでいる女性がいるからだ。
次の人が挨拶に訪れ、隼人と遥はスッと引く。
来たばかりなのに「帰ろう」と言った隼人を見上げながら、遥は笑ってしまった。
「間宮くん! いつ日本に?」
「ご無沙汰しております。西九条会長」
隼人に声をかけてきたこのおじいさん、テレビで見たことがある!
話の内容はさっぱりわからないが、とりあえず微笑んでいればいいとリリーから教わった遥は、隼人の隣でおとなしく立っていることにした。
「こんなところで間宮くんに会えるとは」
「大崎社長、お元気でしたか?」
この人も本を出している人だ!
隼人が日本にいるのは珍しいのだろうか?
たくさんの人が隼人に話しかけてくる。
「間宮くん、隣の美しいお嬢さんはどなたかな?」
「先日はありがとうございました山本会長。婚約者の九十九遥です」
「九十九って、あのツクモかい?」
「えぇ。健康管理アプリを作ったツクモソフトの新社長です」
九十九だと紹介された遥は、この人に健康管理アプリを紹介しろという合図だと酌み取った。
山本製薬の会長は健康管理アプリに興味を持ってくれた。
なによりも良いと言ってもらえたのは、ヤスが開発中の脳トレを組み合わせた新バージョンだ。
「後日詳しく聞かせてほしい」
「はい。ぜひよろしくお願いします」
山本会長以外にも興味を示してくれた人たちに、遥は自社製品を精一杯アピールした。
佐久間のようにうまくは説明できなかったが、他社製品にはない良さだけはしっかり伝えようとこの一週間練習した成果は出た気がする。
「ありがとう。連れてきてくれて」
遥が微笑むと、隼人は「手ごたえはあったな」と褒めてくれた。
「化粧直ししてくるわ」
順調に製品もアピールできて、今日の目標は達成したから浮かれていた。
よく考えれば気づけたはずなのに。
「……は?」
化粧室でびしょぬれにされた遥は、前髪からポタポタ落ちる雫と顔に張り付いた髪に戸惑う。
ざまぁみろとでも言いたそうな顔でニヤニヤ笑っている女性に、遥はゆっくりと視線を向けた。