こじらせCEOの壮大すぎる初恋計画 〜二代目女社長、冷徹なライバルに理不尽な政略結婚を迫られたはずが、すべては22年前からの策略でした!?〜
8.肉フェス
おにぎりを食べ終わった隼人がペロッと舌なめずりする姿は、妙に色っぽかった。
この男、見た目は悪くないのよ、見た目は。
「焼鮭好きだろ」
冷蔵庫から保存容器に入った焼き鮭のフレークを取り出した隼人の手で、あっという間に美しい三角おにぎりが完成する。
「これ食べながら待ってろ」
すぐ夕飯を作るからとキッチンから追い出されてしまった遥は大人しくリビングに戻った。
どうして焼鮭が好きだと知っているのだろう?
そんなこと話しただろうか?
炊き立てご飯にほぐした焼鮭が良く合い、塩加減も最高だ。
「……おいしい」
完全に胃袋を掴まれている気がする。
おにぎりをかじりながらキッチンを眺めると、手際よくキャベツの千切りをしている隼人の姿が見える。
ご飯を作ってくれたり割れた瓶を片付けてくれたり、優しいところもあるけれど何を考えているのかよくわからない。
ツクモソフトを応援してくれるような素振りがあるのに、実は隼人の会社のために利用されているだけだったし。
そもそもどうして私を婚約者にしたのかもわからない。
ジュワーと油で揚げる音が聞こえてくるけれど、揚げ物までできるの?
その手際の良さはどういうこと?
CEOって忙しいんでしょ。
普通は外食とか家政婦とかじゃないの?
野菜たっぷりのコンソメスープ、揚げたての唐揚げはタルタルソース付き。
しかもタルタルソースはピクルスや玉ねぎが入っていない、卵とマヨネーズだけのもの。
どうして子どもの頃、母が作ってくれたタルタルソースと同じ材料なの?
偶然? でもピクルスが家になかったとしても、玉ねぎくらい入れるでしょう?
野菜スープには玉ねぎが入っているのだから、材料がなかったわけではないだろう。
「どうした? 食べないのか?」
「あ、いただき、ます」
タルタルソースを口に入れたが、やはり玉ねぎは入っていなかった。
ゆで卵を潰してマヨネーズであえて、塩コショウしただけのもの。
「どうしてタルタルに玉ねぎが入っていないの?」
「……入っていない方が好きだろう?」
「そんなのいつ」
いつ話した?
酔った時?
なにをどこまで話したの?
焼鮭やタルタルソースなんて会話する?
どういうことか聞きたかったのに、隼人のスマートフォンの着信音で邪魔をされる。
「悪い、先に食べてくれ」
隼人は英語で会話をしながらパソコンの前へ。
そのまま難しい顔をしながら仕事に入ってしまった。
「ごちそうさま」
小さな声で隼人に向かって話すと軽く手を上げ、オンライン会議に戻ってしまう。
遥は食べ終わった食器を洗い、部屋へと戻った。
この男、見た目は悪くないのよ、見た目は。
「焼鮭好きだろ」
冷蔵庫から保存容器に入った焼き鮭のフレークを取り出した隼人の手で、あっという間に美しい三角おにぎりが完成する。
「これ食べながら待ってろ」
すぐ夕飯を作るからとキッチンから追い出されてしまった遥は大人しくリビングに戻った。
どうして焼鮭が好きだと知っているのだろう?
そんなこと話しただろうか?
炊き立てご飯にほぐした焼鮭が良く合い、塩加減も最高だ。
「……おいしい」
完全に胃袋を掴まれている気がする。
おにぎりをかじりながらキッチンを眺めると、手際よくキャベツの千切りをしている隼人の姿が見える。
ご飯を作ってくれたり割れた瓶を片付けてくれたり、優しいところもあるけれど何を考えているのかよくわからない。
ツクモソフトを応援してくれるような素振りがあるのに、実は隼人の会社のために利用されているだけだったし。
そもそもどうして私を婚約者にしたのかもわからない。
ジュワーと油で揚げる音が聞こえてくるけれど、揚げ物までできるの?
その手際の良さはどういうこと?
CEOって忙しいんでしょ。
普通は外食とか家政婦とかじゃないの?
野菜たっぷりのコンソメスープ、揚げたての唐揚げはタルタルソース付き。
しかもタルタルソースはピクルスや玉ねぎが入っていない、卵とマヨネーズだけのもの。
どうして子どもの頃、母が作ってくれたタルタルソースと同じ材料なの?
偶然? でもピクルスが家になかったとしても、玉ねぎくらい入れるでしょう?
野菜スープには玉ねぎが入っているのだから、材料がなかったわけではないだろう。
「どうした? 食べないのか?」
「あ、いただき、ます」
タルタルソースを口に入れたが、やはり玉ねぎは入っていなかった。
ゆで卵を潰してマヨネーズであえて、塩コショウしただけのもの。
「どうしてタルタルに玉ねぎが入っていないの?」
「……入っていない方が好きだろう?」
「そんなのいつ」
いつ話した?
酔った時?
なにをどこまで話したの?
焼鮭やタルタルソースなんて会話する?
どういうことか聞きたかったのに、隼人のスマートフォンの着信音で邪魔をされる。
「悪い、先に食べてくれ」
隼人は英語で会話をしながらパソコンの前へ。
そのまま難しい顔をしながら仕事に入ってしまった。
「ごちそうさま」
小さな声で隼人に向かって話すと軽く手を上げ、オンライン会議に戻ってしまう。
遥は食べ終わった食器を洗い、部屋へと戻った。