こじらせCEOの壮大すぎる初恋計画 〜二代目女社長、冷徹なライバルに理不尽な政略結婚を迫られたはずが、すべては22年前からの策略でした!?〜
「白河さん、とりあえずこのパソコンで出荷検査をしてください」
「あぁ、ありがとう。本当にありがとう」
今日中に出荷しなくてはいけなかった部品が間に合うと白河は喜ぶ。
富樫は動かなくなってしまったパソコンとパッケージの書類を眺めながら、黙々と原因を調査してくれた。
「白河さん、昨日このパソコンに何かインストールしましたか?」
「いや、特には」
「では、昨日出荷検査以外に何かしましたか?」
「ああ。息子がアプリの取説動画を見ていたよ」
白河はこれだと画面を指差す。
フォルダを開いてみるといくつかの動画ファイルが並んでいるだけで、違和感はない。
「関係なさそう?」
「ううん、これのせいだと思うよ。動画を見るときに最新のシステムに更新してくださいって出たんじゃないかな」
富樫はよくわからない文字列が並んだ黒い画面を見ながらひとりで納得している。
白河が息子に確認をしてくれたが、富樫の推測通りだった。
その動画閲覧のシステムをアンインストールしても、パソコン内部の書き換えられてしまった部分は元には戻らないと富樫が黒い画面を見ながら唸っている。
なにをやっているのか全然わからない遥は、ただ富樫の作業を見ていることしかできなかった。
「白河さん、ツクモのパソコンを置いていくので、出荷検査はしばらくそちらでやってもらって、このパソコンはお預かりしてもいいですか?」
「呼んでおきながら言うのもなんだけど、そこまでしてもらうわけには」
今日出荷検査ができただけでも助かったと言う白河に遥は微笑む。
「父もきっと同じことをしたでしょう?」
だからやらせてくださいと答えた遥に、白河は目元を押さえた。
「富樫、遅くまでありがと」
「すぐ直せなくてごめん」
「ううん。こんな時間まで……って21時過ぎてる!」
マズい。
今日は実家に行くから21時ごろに帰るといいながら、自宅でもなく、21時も過ぎている。
遥はスマートフォンを出し、急いで電子ボードに書き込んだ。
『仕事のトラブルで。これから片付けて、会社に寄ってから帰る』
預かったパソコンを会社に置いてから帰る予定だ。
『どこだ?』
『シラカワ製作所』
『迎えに行く』
すぐに返事が来るメッセージに遥は戸惑う。
『会社の人も一緒だから大丈夫』
『そこにいろ』
あぁぁぁぁ、また浮気だと言われるのか。
「ハルカちゃん?」
「迎えに来てくれるらしいから、パソコンを預かる準備をして待っていようか」
「迎えって……」
首を傾げながら富樫は電源コードやパッケージソフトなど最低限の荷物をまとめる。
20分ほどでやってきた黒い車と運転していた人物を見た富樫は、あまり驚いていなさそうだった。
「あぁ、ありがとう。本当にありがとう」
今日中に出荷しなくてはいけなかった部品が間に合うと白河は喜ぶ。
富樫は動かなくなってしまったパソコンとパッケージの書類を眺めながら、黙々と原因を調査してくれた。
「白河さん、昨日このパソコンに何かインストールしましたか?」
「いや、特には」
「では、昨日出荷検査以外に何かしましたか?」
「ああ。息子がアプリの取説動画を見ていたよ」
白河はこれだと画面を指差す。
フォルダを開いてみるといくつかの動画ファイルが並んでいるだけで、違和感はない。
「関係なさそう?」
「ううん、これのせいだと思うよ。動画を見るときに最新のシステムに更新してくださいって出たんじゃないかな」
富樫はよくわからない文字列が並んだ黒い画面を見ながらひとりで納得している。
白河が息子に確認をしてくれたが、富樫の推測通りだった。
その動画閲覧のシステムをアンインストールしても、パソコン内部の書き換えられてしまった部分は元には戻らないと富樫が黒い画面を見ながら唸っている。
なにをやっているのか全然わからない遥は、ただ富樫の作業を見ていることしかできなかった。
「白河さん、ツクモのパソコンを置いていくので、出荷検査はしばらくそちらでやってもらって、このパソコンはお預かりしてもいいですか?」
「呼んでおきながら言うのもなんだけど、そこまでしてもらうわけには」
今日出荷検査ができただけでも助かったと言う白河に遥は微笑む。
「父もきっと同じことをしたでしょう?」
だからやらせてくださいと答えた遥に、白河は目元を押さえた。
「富樫、遅くまでありがと」
「すぐ直せなくてごめん」
「ううん。こんな時間まで……って21時過ぎてる!」
マズい。
今日は実家に行くから21時ごろに帰るといいながら、自宅でもなく、21時も過ぎている。
遥はスマートフォンを出し、急いで電子ボードに書き込んだ。
『仕事のトラブルで。これから片付けて、会社に寄ってから帰る』
預かったパソコンを会社に置いてから帰る予定だ。
『どこだ?』
『シラカワ製作所』
『迎えに行く』
すぐに返事が来るメッセージに遥は戸惑う。
『会社の人も一緒だから大丈夫』
『そこにいろ』
あぁぁぁぁ、また浮気だと言われるのか。
「ハルカちゃん?」
「迎えに来てくれるらしいから、パソコンを預かる準備をして待っていようか」
「迎えって……」
首を傾げながら富樫は電源コードやパッケージソフトなど最低限の荷物をまとめる。
20分ほどでやってきた黒い車と運転していた人物を見た富樫は、あまり驚いていなさそうだった。