愛しい君よ〜俺達の恋〜
だけど、海は違った。




2人して親父に聞かれた時、アイツは違った。





『医者になるために頑張れよ』




もちろん俺の答えはイエス。




あの時の親父の目を丸くした顔を未だに思いだす。






『いやだっっ!!ウルトラマンになる!僕が決める!!』




今でこそ丸くなった親父も若い頃は厳しい人間だった。





そんな親父にちょっとでも褒めてもらおうと、



俺は子供心に親父の機嫌とりをしてしまっていたのかもしれない。




医者にならないといけないけど、本音は俺もウルトラマンに憧れた。





だけど言えなかった。






医者になりたいと思うことが、親父に愛される。







海より、俺を好きになってもらえる―。



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