涙を包むラベンダー(リメイク)
逢月姫
「ハァ…ハァ…もう少しで頂上…!」


『逢月姫、大丈夫?』

逢月姫
「大丈夫…!上からの景色…一緒に見たいの!」

私は彼と松葉杖に支えられながら、畑の斜面を登った。

ラベンダー畑の頂上へたどり着き、ふもとを振り返ると、

逢月姫
「わぁ………………!」



足元には紫のじゅうたん。その中に(たたず)む1本の大木。

その奥に広大な田畑。すべてを包み込む青空。

私も彼も、感動のあまり言葉を失った。

ぎゅっ

逢月姫
(もう少し…このままでいさせて…?)

私は心の中でそうつぶやき、彼の腕にしがみついた。

彼の優しさとラベンダーの香りに包まれ、幸せな時間を過ごした。

この時の私は、こんな幸せがずっと続くと思っていた。
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