幼馴染のち恋模様
あの日から梗介と会えずに2週間が経つ。
会いたいという連絡は来るものの、私が避けるような形をとってしまっている。会って梗介の口から聞かされる言葉が怖かった。
このまま逃げ続けても意味ないのに・・・。
「柚月さん、ちょっといいかな?」
部長から声がかかり、席を立つ。
「今やってるプロジェクトの取材は落ち着いてるかな?」
「はい。後は、工事が終わる頃にまた取材させていただくだけです」
工事が延期になり、この件に関して私がやることは今片付いている。
「そしたら片桐さんのサポートに回ってほしいんだ。初めて出張が入るし、片桐さんにとっては少し大きな案件だからね。頼めるかな?」
「分かりました」
そう返事をして一礼すると、楓華のデスクへ近づく。
「楓華ちゃん。その取材、私も同行することになったからよろしくね。」
「え!柚月さんと一緒に出張行けるんですか!やったー!」
可愛らしく両手を掲げているこの子は、入社2年目の後輩、片桐楓華ちゃん。愛嬌があって、仕事にも一生懸命な姿が好感を持たれている。
「旅行じゃなくて仕事だからね?進捗状況を教えてくれる?」
そうして3日後に出張が決まった。