不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!
【――と、ところで、神山! ……その四日後のクリスマスイブの夜って、なんか予定あるか……?】
唐突な、それも、一見仕事とは無関係のように聞こえる質問に、私は目を瞬いた。
――い、イブの夜……? なんで、そんなことを私に聞くの……!?
意図が分からず、咄嗟に言葉に詰まる。
同時に、美希の言葉が頭をよぎった。
『――迷惑してるんでしょう? 婚活に専念するから、これ以上構ってくるんじゃないわよ! ってさりげなく意思表示してみるのよ』
美希の言うように、新が私に気があるとは思わないけれど、
もしかしたら私が前に進めないのは、あんなことがあったと言うのに、新が他人とは言い切れない、微妙な距離感の延長にいるせいかもしれない。
私は少し躊躇したあと、思い切って口を開いた。
「……その日は、婚活パーティーに参加するから都内のホテルに行く予定があるけど……?」
新が電話の向こう側で息を呑むのが伝わってきた。