これはもはや事故です!
返事ができない。
優しくされている自覚はある。
でも特別だと、うぬぼれていいのか迷う。
『ね、私がさっき聞いたのはね。ちょっと確認したかったんだ』
「……何を?」
『弱ってる美羽が、都合よく扱われていないってこと。良かったね、大事にされてるじゃん』
胸の奥が、じわっとする。
『本気の人ほど、踏み込むのに慎重になるんだよ。特に、相手が傷ついてるってわかってたら」
「……」
『それに、足が治ったら終わり、って思ってるの、完全に美羽の自己評価低すぎ』
「う……」
図星すぎて、言葉に詰まる。
『自分の価値を誰かの役に立つかどうかで考えるの、もうやめな?』
優佳の声は、強くもなく、でも揺るがなかった。
『美羽はさ、今まで誰にもちゃんと甘えられなかっただけ。だから、自分は価値がないと思いこんでいるんだよ。だから、不安なんでしょ』
美羽は、膝の上で指を握りしめる。
「……うん」
『だったらさ』
少し明るい声に戻って、優佳が言った。
『今は、彼に思いっきり、甘えさせてもらえばいいじゃん』
その言葉が、静かに胸に落ちる。
「……優佳」
『なに?』
「ありがとう……」
『はいはい。あとさ、イイ感じになっても、イヤだったら、ちゃんと断るんだよ?』
「だ、だから、そんな感じになってないってば!」
『はいはい。じゃ、“同居人さん”によろしく~』
ぷつ、と通話が切れた。
スマホを胸に抱いたまま、美羽は天井を見上げる。
(……足が治ったら終わり、じゃない、かもしれない)
優しくされている自覚はある。
でも特別だと、うぬぼれていいのか迷う。
『ね、私がさっき聞いたのはね。ちょっと確認したかったんだ』
「……何を?」
『弱ってる美羽が、都合よく扱われていないってこと。良かったね、大事にされてるじゃん』
胸の奥が、じわっとする。
『本気の人ほど、踏み込むのに慎重になるんだよ。特に、相手が傷ついてるってわかってたら」
「……」
『それに、足が治ったら終わり、って思ってるの、完全に美羽の自己評価低すぎ』
「う……」
図星すぎて、言葉に詰まる。
『自分の価値を誰かの役に立つかどうかで考えるの、もうやめな?』
優佳の声は、強くもなく、でも揺るがなかった。
『美羽はさ、今まで誰にもちゃんと甘えられなかっただけ。だから、自分は価値がないと思いこんでいるんだよ。だから、不安なんでしょ』
美羽は、膝の上で指を握りしめる。
「……うん」
『だったらさ』
少し明るい声に戻って、優佳が言った。
『今は、彼に思いっきり、甘えさせてもらえばいいじゃん』
その言葉が、静かに胸に落ちる。
「……優佳」
『なに?』
「ありがとう……」
『はいはい。あとさ、イイ感じになっても、イヤだったら、ちゃんと断るんだよ?』
「だ、だから、そんな感じになってないってば!」
『はいはい。じゃ、“同居人さん”によろしく~』
ぷつ、と通話が切れた。
スマホを胸に抱いたまま、美羽は天井を見上げる。
(……足が治ったら終わり、じゃない、かもしれない)