夫のいない間に
 私は、咄嗟に行き先を変えた。

 夫が受診しているならば、家族として病院側から話を聞いてみたいと思った。

 時計を見たら、八時五十分。
 まだ診療時間前だけど、どうせなら混み合う前の方がいい。

 私にはやることが沢山ある。
 最悪な事態になる前に、マキロンを探さなくちゃいけない。

 夫もだけど、マキロンも大切な家族なのだから。

 六台ほど止められる駐車場には、車はまだ1台しかなかった。
 端に止めて入り口に向かうと、表の花壇に水をやる女性を見かけた。

 「おはようございます」

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