クリスマスに３つの奇跡を〜サンタはみんなの所にやって来る〜

『サンタ堂…』



まるでサンタクロースのお店みたい…



どうせ一人なんだし…



私はそのお店に入ってみた…



🎵カランカラン🎵



「いらっしゃい」



呼び鈴がなり、中に入ると白い髭に白い髪、サンタみたいな丸メガネをかけたお爺さんが出迎えた…



その姿は本当にサンタクロースのようだ…



「こんな所にお店なんかあったんだ…」



私は思った事をそのまま口に出して言っていた…



「このお店はクリスマスを嫌う悩める人々のために現れるお店なんですよ⁈貴方もクリスマスは嫌いかな？？」



サンタみたいなお爺さんは眉を下げて私に訊ねる…



「クリスマスなんて、私には縁がないですから…幸せな事なんて何もないし、つい最近彼氏にも振られて、いい事なんか何もない…クリスマスなんて私にはただの幸せな人に嫉妬する不幸せな日ってだけなんです…」



私は自分の中にある荒んだ泥臭い嫌な感情をつい吐露してしまった…



サンタみたいなお爺さんはやっぱり眉を下げて困った顔をしている…



「本当にそうですかな⁇貴方が本当にクリスマスが嫌いなのか？？小さい頃の貴方に会いに行ってみますか⁇」



小さい頃の私⁇



小さい頃の私に会いに行くとはどう言う事だろう⁇



私が不思議がっていると、サンタみたいなお爺さんは一体のアンティークの置き物を持ってくる…



サンタクロースの古い置き物だった…



「この置き物の目を見て、サンタを心待ちにしていた時のようにサンタに会いたいと願うのです。そうしたら貴方もきっとサンタクロースに会えますよ」



サンタクロースに会える…⁇



私は昔サンタクロースに会いたがっていた時の自分を思い出し、置き物の目を見てサンタに会いたいと強く願った…



すると…



眩い無数の光が解き放たれ、私は光の中に吸い込まれた…⁉︎