バタフライ エフェクト
梨々愛が顔をしかめて、人差し指を口元に当てる。



次の瞬間。







『わぁぁああああぁぁあああっ!!!』






女の子が叫んだ。






『ゴツッ! ゴツッ!! ゴツッ!!!』







「やだ、何これっ」



芹香がたまらず、(てのひら)で口元を覆う。

しばらくの間、『ゴツッ』という打撃音のような音が続いていた。

不穏な物音が止むと、
『リーンリーンリーン……』
と、虫の声が、今までの音よりもやけに大きな音で聴こえた。



遠くのほうでかすかに聴こえるのは、
『ポポーン、ポポーン』
という高い音。



『あは、あはははっ』



そして突然の、女の子の笑い声。



『ガチャンッ』
と、鼓膜に響く音がした。



これは何かの落下音だと思う。



「……止めて」
と、梨々愛が言った。



「気味悪いよ、これ! ねぇ、止めてってば!」



知穂が慌てて黒い四角形のマークが付いているボタンを押して、テープを停止させた。
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