バタフライ エフェクト
「な、泣いてないよ」

「嘘だ〜、めっちゃ泣いてるじゃん」

「こらこら、こういう時にからかったりしないの!」



芹香に注意されて、知穂が「はぁーい」と小さな子のように返事する。



「羨ましいなぁ」
と、梨々愛が目を細めた。



「何が?」



また三人の声が揃う。

梨々愛は、
「仲良しな友達って、羨ましいよ」
と、少し寂しそうな顔をした。



「友達じゃん」



私は涙でびしょびしょの顔を、梨々愛に向けた。



「梨々愛も友達じゃん。仲良しの友達だよ」

「そうだよ。それも戦友でもあるってね」

「本当、それは言えてるよね」



私達が何を当然のことを、という表情で梨々愛に伝えると、今度は梨々愛の目に涙が浮かんだ。



「あんなにひどいことをしたのに?」
と、私を見る。



「そんなの、もう忘れたよ」



涙目のまま笑いかけると、梨々愛も同じ顔をした。






そうして、梨々愛は私達の前からいなくなった。
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