青に溶ける、きみ。
結局、どちらが正解なのかも分からないまま、私は正面の席を選んでしまう。
顔を上げたらいけない気がして、視線だけを机の上に落としたまま座ると、頬の内側からじわじわと熱が滲んでくるのが分かった。
まるで夏の陽射しが、外ではなく私の中にだけ差し込んでいるみたいだった。
ぱたぱたと下敷きを仰ぐふりをすると、正面から小さく笑う気配がした。
「クーラー効いてるよ?暑い?」
その声が、少しだけ近い。
「……うん」
本当は暑さのせいじゃないなんて、口にできるはずもなくて、曖昧にうなずくしかできない。
私は寒がりな方で、むしろ冷房は少し苦手なくらいなのに、それでも今だけはやけに呼吸が整わない。
教科書を開く晴海の手元を、そっと視線の端で追いながら、どうしてこんなふうに落ち着かなくなるのか、自分でもうまく説明できなかった。
ねぇ、晴海。
どういう気持ちで、私をここに呼んだの。
数ある誰かの中から、どうして私だったの。