腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「一々比較しないでよ。まぁ、確かにあの子は私とは正反対ですけど…」

どうやら気にしているみたいだ。今の俺が何を言っても慰めにしかならないが、綾香だって茜ちゃんに劣らず、充分可愛い。
俺は綾香の好意を受け入れることはできないが、コイツが本気を出せばその辺の男なんて簡単に落とせるであろう。

量産型が苦手な男もいるが、可愛い人が多いので、そこまで気にしない男も多いだろう。
気にする男は大抵、過去に何かあったか、個性的な女が好きかのどちらかに決まっている。
俺が一番苦手なのは、清楚の皮を被った魔性の女だがな…。

「ごめん。まさかお前とこんなふうに話せるようになるとは思ってなくて、調子乗った」

俺が謝ると、綾香の顔は一気に真っ赤になっていき、綾香は自分の手で顔を隠した。

「…うん。別に大丈夫。そこまではっきり言われると、変に期待しないで済むし、逆にすっきりするから」

綾香はきっとずっと苦しんでいたんだと思う。
俺もずっと苦しかった。いつか忘れる日が訪れるかもしれないなんて思っていたが、まさかこんなふうに巡り会う日がくるなんて想像すらしていなかった。
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