腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
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なんだかんだ開演時間が迫ってきた。ここまであっという間だったというか、今からが本番というか…。
「いよいよって感じだね。緊張してきた…」
「その気持ちよく分かるよ。開演前の列に並ぶと、いよいよイベントが始まるなって感じするよね…」
全体を見渡すと、公演前のイベントの列は、参加者全員がどこかソワソワしていて、緊張している様子だ。
「だな。やっとかっていう気持ちと、もう来ちゃったかっていう感じもするよな」
楽しみなことほど、いつまでもこないでほしいという気持ちもある。
イベントが終わった後、いつも寂しい気持ちになるから。
だって、イベントがまだ先なら、寂しくないし、ずっと楽しみなことが待っている状態でいられる。
結局、いざイベントが始まると、楽しくなって、そんなことは忘れて、次も絶対に来るという気持ちになる。
つまり、楽しいことは始まってしまっても、次があると信じて、高揚感に浸れるということである。
「でも、めちゃくちゃ楽しみだよね。あー、やばい。初の全員集合だし、今回のイベントってライブとかあるのかな?」
「やっぱり茜は茜だな。何だか今ので緊張が解けたわ」
「私も右に同じく。茜、ありがとう」
「え?あ、うん…。二人のお役に立てたみたいでよかった」