腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「茜は筋が良いわね。飲み込みが早い」

「本当?綾香にそう言ってもらえて何より」

「材料を多めに買って余ってるみたいだし、時間もあるから、もう少し多めに作ってみる?そしたら、自分用に作れるよ」

失敗するかと思いきや、今のところミス一つなく、無事にこのまま何事もなく完成しそうだ。
あとはクッキーの焼き加減のみだが…。クッキーさえ失敗しなければ、大丈夫であろう。
生チョコは絶対に失敗しないはず。生クリームの量さえ間違えていなければ、ちゃんと固まるはず…。

「そうだね。でも、まずはクッキーの焼き加減が心配だから、クッキー次第かな」

「確かに。とりあえず、渡す分を確保する方が優先だからね」

人様にあげるのに、出来栄えがいまいちなのは、見た目が美味しそうじゃないので、渡すわけにはいかない。
だって、美咲くんに喜んでほしいから。味も見た目も拘りたいと思った。

「そうだね。お菓子作りに慣れてない私には、上手に作るだけで精一杯だからさ」

「私も最近は全くお菓子作りしてなかったからさ、結構緊張してるんだよね。
ガトーショコラに挑戦しちゃったから、大丈夫か心配で…」

私より作り慣れている綾香でも、久しぶりとなると、失敗しないかどうか緊張するんだと思った。
そりゃ、そうだよね。誰だって、久しぶりのことは緊張する。特に人に渡す物となると。
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