腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


今年は二月十四日が週末だったため、午後一で会うことになった。
いざ、渡すと思ったら、急に緊張感が込み上げてきた。
一応、オシャレしてきた。髪型も髪を巻くだけではなく、軽くヘアアレンジもした。
綾香に教えてもらったので、それを取り入れてみたが、初めて実践してみたので、上手くできている自信がない。
でも、綾香にパワーをもらったので、少しは自信を持とうと思う。
大丈夫。私でもできると、自分に何度も言い聞かせた。
なんとか支度を終え、そのまま待ち合わせ場所へと向かった。
今日は美咲くんより早く着きたい。だって、私が呼び出したのだから。
でも、どんなに頑張っても、勝てるわけがなかった。

「どうして、いつもそんなに早いの?」

「だって、今回は特別だから。好きな子にチョコをもらえると聞いて、我慢できなくて、早く来ちゃった」

全くそんなことは想定しておらず。美咲くんはこちらの想定を上回ってくるなと思った。

「そう言ってもらえて、何よりです。…今日だけは先に来たかったのにな」

聞こえないぐらいの小さな声で呟いた。そんなに気にしていなかったが、少しだけいじけてみた。

「ごめんな。でも、我慢できなかった。嬉しすぎて、気持ちが爆発しちゃって…」

そんなことを聞いてしまえば、これ以上怒れるわけもなく…。
美咲くんはこうやって、甘えるのが上手だなと感心させられた。
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