腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


ホワイトデー当日…。今回は家の近所で待ち合わせすることになった。
バレンタインのお返しということもあり、美咲くんがこっちへ来たいと言ってくれた。
最初はってきり、家に来たいのかと思い、少し焦ったが、ご近所で過ごしたいと言ってくれて、内心少しだけ安心した。
いつか家に遊びに来ることだってあるはず。それでも、今はまだその時ではないような気がして。
お互いにそう思ったからこそ、今回は敢えて家を避けた。
そのいつかはさておき、私は美咲くんからの連絡を今、待っている。
今回は家の近所に来てもらうので、最寄り駅の近くになったら、待ち合わせ場所に行くことになっている。
最初は来るまで待っているつもりでいたが、美咲くんの方から、

《美咲:電車でそっちへ向かうから、近くになったら連絡する。そしたら、待ち合わせ場所に来て》

…なんて、事前にメッセージで言われてしまった。
そう言われてしまえば、その通りにするしかなく。
すると、追い打ちをかけるかのように、更なるメッセージが送られてきた。

《美咲:好きな子に先に待っててもらえるのは嬉しいけど、世の中物騒だから、変な輩に絡まれたら…なんて思うと心配だから、できれば待たせたくないっていう、俺の我儘なんだけどね》

このメッセージが送られてこなくても、美咲くんの気持ちは察していた。
改めて本人からそう言われると、嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちが入れ混ざってしまった。
…といった事前のやり取りにより、私は美咲くんの連絡を待つことになった。
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