腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


            *


そして、あっという間に美咲さんに会う約束の日を迎えてしまった…。
少し気が重い。今まで何度かフォロワーさんと会ったりもしたが、今回はこれまでの出会い方と少し違う。
コラボカフェの同行者としてや、ライブイベントの連番、イベント物販を一緒に並んだり…など。一通りのことは体験してきたが、ヲタクの行事以外で接点を持つのは初めてのことである。
今までずっと会いたいと思ってきてはいたものの、いざ本当に会うとなると、どんな人なのか分からず、身構えてしまう。
美咲さん…、きっと美人なんだろうな。名前のイメージのせいもあるが、メッセージのやり取りの文面とか、SNSに投稿されている写真とか。
あれは確実に美人さんで確定みたいなものだよ。

私はというと、人並みにオシャレをしているといえる程度である。
美人とか、可愛いとか、そんなものとは全く無縁だ。
私、美咲さんの友達として釣り合うのかな?やっぱり、綺麗な人には綺麗なお友達が多いのかな?
美咲さんは秘密を教えてくれるためだけに、私に会うことを決心してくれたみたいだけども、ずっと抱えていた秘密を何故、急に教えてくれる気になったのだろうか。
いつまでも秘密を隠し通すことが心苦しかったのだろうか。
もしくは、その秘密を話さないと会えないような事情があるとか?全く想像することすらできなかった。

ここまできたのだから、あとは私が覚悟を決めるのみ。
たとえどんな秘密であったとしても、私はその秘密を受け止めなければならない。
…と決意し、家を出て、待ち合わせ場所へと向かった。
< 5 / 360 >

この作品をシェア

pagetop