腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


そして、私は夏コミにサークル参加することを、先輩に報告した。

「…ってことになったので、今回は先輩の力は借りずに、やってみようと思います」

すると、先輩は優しい声色で話してくれた。

「そっか。そうなったんだね。お互いに頑張りましょ」

先輩のその言葉を聞き、私はそっと背中を押された気持ちになった。

「そうですね。お互いに頑張りましょ」

「…で、打ち上げはどうする予定なの?」

きっと先輩は、私と美咲くん二人でどんな打ち上げをするのか、気になっているのであろう。

「具体的なことはまだ決まってないですけど、コミケが落ち着いたら、お泊まりデートすることだけは決まってます」

「え?すごいじゃん。今回はどっちから誘ったの?」

こういうことに、先輩はかなり食いついてくる。
振り切ろうとしても、無駄な抵抗に過ぎないので、大人しく答えることにした。

「今回は美咲くんからです」

「へー。美咲くんも男らしくなったね」

今までずっと見守ってきた先輩は、きっとお母さんみたいな気持ちなのであろう。
声から想いの温かさが伝わってきた。

「はい。男らしくなりました」

「二人が順調に恋人らしくなってて、お母さんとしては嬉しいです」

やっぱり、お母さんだったか。
こうやって、自分達のことを傍で見守ってくれている人達がいることに、心から感謝した。
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