腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
美咲くんがそう言った瞬間、綾香の目には微かに涙が浮かんでいた。
美咲くんは綾香に対して、滅多にそういうことを言わないからこそ、綾香は感動したんだと思う。
二人のこの絶妙な距離感が、私は改めて好きだなと思った。

「こういう時に、美咲はずるいことを言うわよね」

本当に美咲くんは、美味しいところを持っていく、ずるい天才だ。

「ねー。ずるい男だよ」

「そうか?そんなことないと思うけど…」

「無自覚が一番罪なんだけどね。でも、ありがとう。そう言ってもらえて嬉しい」

確かにそうだ。しかし、自覚がないので、仕方がない。
それよりも、綾香が元気になってくれたことの方が、私は嬉しかった。

「おう。それならよかった」

「さて。話も聞いてもらったし、そろそろ帰るわね。寧ろ早く帰ってヲタ活したくなったわ」

この調子なら、これからも三人で仲良くアイスマでヲタ活ができそうだ。

「そっか。それなら、早く帰らないとだね」

「うん!だから、もう帰るね。今日は本当にありがとう。また遊びに来るね」

「待ってるね。いつでも来てくれて大丈夫だからね」

「そう言ってくれてありがとう。それじゃ、またね」

そう言って、綾香は本当に帰ってしまった。家に来た時よりも、元気になって帰った。
私達は元気になってくれてよかったと、心から安心したのであった…。
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