腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


あれから私達二人は、結婚して晴れて夫婦となった。
結婚するって、本当に大変で。両家に挨拶をし、顔合わせをしたら、式場の手配をして、やっと結婚式が行える。
その前に、婚姻届を出し、戸籍上夫婦となることができる。
こうして、公的な手続きを済ませて、結婚式も無事に終わらせることができた。
そして、今はようやく日常を取り戻し、穏やかな日々を過ごしている。
結婚する前から同棲していたため、あまり今までと変わらない。
変わったことといえば、苗字が変わったことくらいだ。
まだ新しい苗字に慣れない。桜庭 茜という名前に。
でも、好きな人と同じ苗字を名乗れるという幸せの余韻に、私は浸っていた。

「ただいま」

美咲くんが仕事から帰ってきた。
旦那さんをお迎えに、玄関まで行く。

「美咲くん、おかえり」

「わざわざ玄関まで迎えに来てくれてありがとう」

そう言いながら、美咲くんは私の頭を撫でてくれた。

「今からご飯を作るところなの。何食べたい?」

「うーん…そうだな。挽肉ってまだある?あるなら、ハンバーグが食べたい」

挽肉なら、冷凍で保存しているのがまだ残っている。
二人分くらいなら、大丈夫そうだ。

「大丈夫だよ。ハンバーグなら、汁物はスープの方が良さそうだね」

コンスープの素があったはずだ。それを使えば、時間短縮にもなる。

「そうだね。そうしよう。俺も手伝う」

共働きなため、お互いに協力して家事をやる。
一緒に料理をしたり、別々に違うことをしたり。その時々でそれぞれのやれることをやる。
私はこの時間が好きだ。ただ家事を一緒にやっているだけでも、こうして美咲くんと一緒に過ごせるから。
< 729 / 810 >

この作品をシェア

pagetop