腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
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「茜、夕飯ができたよ」
美咲くんから呼ばれた。その声かけでようやく時間が経っていたことに気がついた。
「もうこんな時間か。あっという間…」
時間を忘れるほど集中できていたのならそれは良いことだ。
それだけ良いものができたと私は自分を信じている。
「夜は皆と電話するんだろ?早く風呂も入った方がいいと思うからご飯にしよう」
忘れていたわけじゃないが、集中しすぎるとつい一つのことだけに集中してしまう。
主催者なのだから遅刻するわけにはいかない。時間配分もちゃんとしないといけないなと思った。
「うん。そうだね。そうする」
椅子から立ち上がり、再びリビングへと向かった。私は何もしていない。ただ集中して仕事をしていただけだ。
まるで実家みたいだ。当たり前のようにご飯が出てくる。
「美咲くん。ありがと。ご飯用意してくれて…」
これから毎日、美咲くんがこうやって夕飯を準備してくれる。それが当たり前ではなく一時的なものに過ぎないが、それを私が当たり前だと思わないようにしていきたい。
だからこそ伝えていきたい。感謝の気持ちを。美咲くんだって仕事をしている。その上で代わりに色々してくれている。それを忘れてはならない。
「そんなに気にしなくていいんだぞ。俺がやりたくてやってることだから」
私の旦那はそういう人だ。私のために何かしてあげたいと心から素直にそう思える人だ。
だから私は安心して任せて、自分のことに集中できる。
「美咲くんの気持ちも分かった上で、それを当たり前だと思いたくなくて。敢えて感謝の気持ちを伝えてるの。これからもそうやってお互いを支え合っていきたいから」