腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「美咲くん、上手だね。美容院で美容師さんに髪洗ってもらった時みたいに気持ちよかったよ」

「本当か?それは嬉しい」

「本当だよ。毎日一緒にお風呂に入ってもいいかなって思っちゃった」

私がそう言った瞬間、美咲くんがニヤけた。
その瞬間、自分が墓穴を掘ったことに気がついた。

「へぇー。これからは毎日一緒に入ってくれるんだ。嬉しいな」

もう発言した言葉は取り消せない。自分の言葉は自分で責任を取るしかなかった。

「締切前の修羅場の時以外は…ね。そういう時は切羽詰まってるから、一緒にお風呂に入る余裕はない…」

可愛げのない反応だなって思う。恥ずかしいから時々ね…とか言えばいいのに。

「俺だってそんな状態の茜を無理させられないよ。ある意味、心配で一緒に入るかもしれないけど」

そんなの確認する必要なんてなかった。寧ろ美咲くんは無理をさせない人だ。

「そうだよね。それはそれ、これはこれだよね」

「俺は茜を愛してるから、茜に無理してほしくないだけだよ。茜だって俺が無理してたら嫌でしょ?」

それは確かに嫌だ。私の前では無理しないでほしい。

「確かに嫌かも…」

「でしょ?だから俺は茜が良い時だけ一緒に入ったり、こういうこともしたいなって思ってる。それ以外の時は茜を支えたい。茜が仕事を頑張ってる姿を傍で見守るのが俺の役目でもあり、茜が仕事を頑張ってる姿を見るのが好きだから」

仕事に理解があるだけでも有難いのに、こんなにも自分のために尽くしてくれる旦那は、美咲くん以外いないと思う。
美咲くんじゃなければ、結婚生活なんて成り立たない。
これからは今以上に美咲くんに感謝して生きようと誓った。
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