君に届けたい想い

君に届けたい想い

――――――――
―――……

“キーンコーンカーンコーン―”



今日の授業が終わった。
結局私はあの後授業に出ず、今もまだ、屋上にいる。


屋上にいる理由はただ一つ。


"もしかしたら星也君が来るんじゃないか―"って。
その予想が当たることはなかったけど、私はずっと1人でいて“ある事”を決意した。


その内容は…あとで分かると思うけど。




校庭では生徒たちが、部活に励んでいる。
私はそれを見ているだけ。
部活に行くつもりなんて全くない。
それは、これからある事をしなくちゃいけないんだから―



部活が終わるまで後30分ほどになった時、私は屋上を去る。
行き先は教室。
今は部活中だから教室には誰もいないはず。


他の教室は誰1人いなくて、廊下はとても静か。
急ぎ足で自分の教室へと向かう私。
だって早くしないと、部活終わっちゃうもん。



そして見つけた自分のクラスの数字。
“2-4”
中をのぞいてみると、予想通り教室には誰もいなかった。
みんなの鞄が机の上に置いてあるだけ。



私はあの人の机へと向かう。
そして、ある一枚の紙を鞄と机の間に挟む。
その行為が終わると私は教室を出て行った。


さっき来た道を戻る。
何一つ違う道は通らず、着いたのは屋上。
< 122 / 128 >

この作品をシェア

pagetop