妹に代わり泉に身を投げた私、湖底の街で愛を知る 〜虐げられた私が幸せを築くまで〜
第3話 深淵の国ネレイダ
扉が乱暴な音を立てて開く。
入ってきたのは、肩で息をしている男性と、燕尾服を着た男性だった。
最初に入ってきた男性は私の数歳上くらいだろうか。
青みを帯びた紫色の髪、同じ色の美しい瞳。そして切れ長の目、引き締まった顎……私から見ても綺麗だと思う顔立ちだ。私が起きていると聞いて慌てて来たのだろうか、肩で息をしているようだ。
男性は私を見て安堵したのか、胸を撫で下ろす。
その時丁度彼と視線が交わった。普段であればすぐに俯く私だったが、何故か……何故か、彼から視線を外せない。
どちらも声を出すことなく、じっと見つめ合っている。そんな時間が延々と続くような気がしたその時。そんな私たちを見かねて、片眼鏡をした燕尾服の男性が私へと声をかけてきた。
「お休みのところ、失礼致します。お身体の調子は如何でしょうか?」
「あ……えっと、大丈夫です……」
ふと思う。罵倒以外のまともな会話は久しぶりだ。
どう答えたら良いのだろうか、と狼狽えながら私は返事をする。片眼鏡の男性が視線を投げてくるが、私はすぐに視線を逸らして俯いた。
この行動に違和感を感じたのだろう。彼は、一歩後ろに下がると腕を組んで微動だにしない男性に顔を向けた。
「先に私共の紹介をすべきではないでしょうか、アダン様」
彼の言葉に、アダンと呼ばれた男性は首肯する。
「そうだな。私はこの国を管理しているアダンという」
入ってきたのは、肩で息をしている男性と、燕尾服を着た男性だった。
最初に入ってきた男性は私の数歳上くらいだろうか。
青みを帯びた紫色の髪、同じ色の美しい瞳。そして切れ長の目、引き締まった顎……私から見ても綺麗だと思う顔立ちだ。私が起きていると聞いて慌てて来たのだろうか、肩で息をしているようだ。
男性は私を見て安堵したのか、胸を撫で下ろす。
その時丁度彼と視線が交わった。普段であればすぐに俯く私だったが、何故か……何故か、彼から視線を外せない。
どちらも声を出すことなく、じっと見つめ合っている。そんな時間が延々と続くような気がしたその時。そんな私たちを見かねて、片眼鏡をした燕尾服の男性が私へと声をかけてきた。
「お休みのところ、失礼致します。お身体の調子は如何でしょうか?」
「あ……えっと、大丈夫です……」
ふと思う。罵倒以外のまともな会話は久しぶりだ。
どう答えたら良いのだろうか、と狼狽えながら私は返事をする。片眼鏡の男性が視線を投げてくるが、私はすぐに視線を逸らして俯いた。
この行動に違和感を感じたのだろう。彼は、一歩後ろに下がると腕を組んで微動だにしない男性に顔を向けた。
「先に私共の紹介をすべきではないでしょうか、アダン様」
彼の言葉に、アダンと呼ばれた男性は首肯する。
「そうだな。私はこの国を管理しているアダンという」