ようこそときめき部!~恋も夢も見つかるときめきだらけの部活動⁉

 私と星名くんがぺこりと頭を下げると、六崎先輩の後ろから、ひょこっと顔をのぞかせる一人の男子生徒がいた。

 ふわふわのパーマがかった髪が特徴的で、少し不安そうにこちらを見ている。


「おい、伊瀬(いせ)。新入部員にしっかり挨拶しろ」


 六崎先輩にうながされて、伊瀬先輩は、しぶしぶ私たちの前へとやってきた。


「さ、三年の伊瀬 喋乃(いせ ふみの)……です……。ほ、放送部、です……」


 伊瀬先輩はもじもじと視線をさまよわせながら、小さくつぶやいた。

 伊瀬先輩が、放送部の先輩なんだ!

 なんだか声が小さめの先輩だけれど、本当に放送部なのかな? 放送部ってきっと校内放送とかもあるよね?

 「よろしくお願いします!」と挨拶すると、これまた小さく「よ、よろしく、お、お願いします……」と返ってきた。
 物静かな先輩みたい。


 昨日会えなかった軽音部の先輩が六崎先輩、放送部の先輩が伊瀬先輩。
 ときめき部は五つの部で構成されているから、部員はこれで全員だ。


「さて、全部員がそろったところで、昨日の部長会議で決まったことを話そうと思う」


 六崎先輩が話し始めたので、私たちはあわてて座る椅子を用意する。
 いつも椅子の上にまで物が置いてあるから片付けるのに一苦労……。

 黒板の前に立った六崎先輩を囲むように、私たちは椅子に腰を下ろした。


「昨日部長会議があったから、六崎先輩と副部長の伊瀬先輩はいなかったってわけ」
 隣に座った三滝先輩が教えてくれる。

「そうだったんですね」


 ごほんと咳ばらいをした六崎先輩は、ゆっくりと話しはじめる。


「五月の終わりに、部活動発表会がある」
「部活動発表会?」


 首をかしげる私と星名くんに、「ああ~もうそんな時期かぁ」と三滝先輩。
 「面倒くさ」と夏目先輩がつぶやく。


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