ようこそときめき部!~恋も夢も見つかるときめきだらけの部活動⁉
「そ! みのりちゃんは、まだときめき部のどの部に所属するのか、決めてないよね?」
「え、あ、はい……」
「だったらさ、今度の部活動発表会、みのりちゃんが入った部活が、ときめき部の代表として発表すればいいんじゃない?」
「ええっ!」
「そうすれば、部員が二人の部活になるわけだし、ときめき部の代表として相応しいでしょ?」
三滝先輩の意見に、きょとんとする私。
対して、みんなは「たしかに」と深くうなずいていた。
「たしかにそれなら、ときめき部の代表として発表するのに相応しいかもしれないな。俺たちはそれぞれ部員が一人しかいない部活動だが、咲森がどこかに所属すれば、ときめき部の中でその部が二人になり、有利になるわけだ」
「え? え?」
私の理解が追いつかない間に、とんとん拍子で話が進んでいく。
「え、ええと、つまり……?」
私の言葉に、星名くんが答える。
「つまり、咲森さんが選んでくれた部活が、ときめき部の代表になるってことだよ」
「え、……ええええっ!?」
私がときめき部内のどこかの部に入れば、その部が二人になって有利になる。
それって、私の責任重大すぎない!?!?
「そういうことだ。咲森、急かして悪いが、きみにはどの部に入るのか、決めてもらう」
「え、えーっと……!」
困り果てる私に、三滝先輩がぐいっと距離をつめてくる。
「やっぱりみのりちゃんは写真部だよね?」
それを押しのけるように、夏目先輩がクールに言う。
「文芸部一択。そうだろ?」
あれ、この展開昨日もあったような……?
そこに六崎先輩の低い声が上から降ってくる。
「軽音楽部、どうだ? 俺が音楽を教えてやるぞ」
「……ほ、放送部も、いいと思う……。咲森さん、声きれいだし……」
伊瀬先輩も小さな声でちゃっかり勧誘してくる。
「ええっと……」
振り返ればやっぱり笑顔の星名くんがいて。
「俺も咲森さんに天文部に入ってほしいから、先輩たちにはゆずれないかも」
昨日よりも勧誘が増えてるっ……!!
私、どうしたらいいの!?
「咲森、軽音部だ。一緒に音楽を奏でるぞ」
「みのりちゃん、写真部だよ! 一緒に写真を撮ってついでにデートもしよっか」
「は? 三滝はなにを言ってるんだ? 咲森、こんな軽薄なやつと同じ部はやめろ。文芸部にしろ」
「放送部……、いいと思うよ……」
「俺、咲森さんと天体観測したいな。星、興味ないかな?」
じりじりと詰め寄ってくるみんなに、私の頭はオーバーヒートした。
そんなにすぐには決められないよ……っ!
だって私、優柔不断だし、まだ自分の夢もしたいこともわからないんだもん……!!
この日から私は、ときめき部内での部員争奪戦に巻きこまれることになった。