夜明けが世界を染めるころ
俺は一度息を整える。
「俺……ティアナに、ずっと言えずにいたことを言ったんです」
その言葉に、ディランは一瞬だけ目を丸くした。
だがすぐに目を細め、静かに息を吐く。
「そうか。
君は、この先もずっと言わないと思っていたよ」
「はい。俺も、そのつもりでした」
正直に答える。
「……だけど」
肩に残る感覚を思い出す。
血の匂い。
遠のく意識。
「血がたくさん流れて……
もう長くないと悟った時に、ティアナの顔を見たら……
言いたくなりました」
声が、少しだけ低くなる。
「『もう最後だから』って、
格好つけて終わりにしたかったんです」
一度、言葉を切る。
「……それなのに彼女は、
そうさせてくれなかった」
ディランは、何も言わずに頷きながら聞いている。
「強引で……勝手で……」
小さく息を吐く。
「どうしようもなく……ずるい人です」
「…そうだね」
ディランは、穏やかに微笑んだ。
俺は、真正面から見る。
「ディラン殿下」
「俺も、この先、貴方と歩きます。
貴方のことも、ティアナのことも――
全力で支えます」
「…頼もしいな」
ディランは、素直に笑った。
「だから……お嬢様のこと、よろしくお願いします」
そう言って、俺は深く頭を下げる。
「ああ。もちろんだ」
一拍置いて、ディランが言った。
「……それよりセナ
ティアナに、手は出してないだろうね?」
――ギクリ。
俺は、思わず視線を逸らす。
「……それは、どこまでの話ですか?」
「ちょっと待とうか」
ディランの声が低くなる。
「セナ……まさかとは思うが…」
俺は唇に手をやり、
ニヤリと笑った。
「……これくらい、いいでしょう」
「俺……ティアナに、ずっと言えずにいたことを言ったんです」
その言葉に、ディランは一瞬だけ目を丸くした。
だがすぐに目を細め、静かに息を吐く。
「そうか。
君は、この先もずっと言わないと思っていたよ」
「はい。俺も、そのつもりでした」
正直に答える。
「……だけど」
肩に残る感覚を思い出す。
血の匂い。
遠のく意識。
「血がたくさん流れて……
もう長くないと悟った時に、ティアナの顔を見たら……
言いたくなりました」
声が、少しだけ低くなる。
「『もう最後だから』って、
格好つけて終わりにしたかったんです」
一度、言葉を切る。
「……それなのに彼女は、
そうさせてくれなかった」
ディランは、何も言わずに頷きながら聞いている。
「強引で……勝手で……」
小さく息を吐く。
「どうしようもなく……ずるい人です」
「…そうだね」
ディランは、穏やかに微笑んだ。
俺は、真正面から見る。
「ディラン殿下」
「俺も、この先、貴方と歩きます。
貴方のことも、ティアナのことも――
全力で支えます」
「…頼もしいな」
ディランは、素直に笑った。
「だから……お嬢様のこと、よろしくお願いします」
そう言って、俺は深く頭を下げる。
「ああ。もちろんだ」
一拍置いて、ディランが言った。
「……それよりセナ
ティアナに、手は出してないだろうね?」
――ギクリ。
俺は、思わず視線を逸らす。
「……それは、どこまでの話ですか?」
「ちょっと待とうか」
ディランの声が低くなる。
「セナ……まさかとは思うが…」
俺は唇に手をやり、
ニヤリと笑った。
「……これくらい、いいでしょう」