夜明けが世界を染めるころ
「もうテオ!
いつまでお嬢さんの手を握ってるんだよ!」
場違いなほど大きな声が、広間に響いた。
「……うるさい」
即座に返る、テオの低い声。
「お嬢さん! 次、俺ね!」
そう言って、
コーラルオレンジの髪を揺らしながら、レオが勢いよく手を挙げる。
あまりの元気さに、思わず笑みがこぼれた。
「いいよ」
「よしっ!」
満面の笑みで近づいてきた彼が、
「じゃあ――お手をどうぞ!」
と、大きな手を差し出す。
そのまま取った瞬間、
「うわっ――!」
勢いよく引き寄せられた。
「ちょ、レオ……力加減!」
「はは、ごめんごめん!」
そう言いながらも、手はしっかりと離さない。
動きは豪快なのに、
足運びは意外なほどきちんとしていて――
「……ちゃんと踊れるんだ」
「一応な!
料理人たるもの、社交の一つや二つできなきゃだろ?」
くるりと回され、
視界が一瞬きらめく。
ドレスの裾が舞い、
戻った先で、彼は楽しそうに笑っていた。
「……っていうのは冗談で!」
屈託なく笑いながら続ける。
「ほんとは、貴族の集まりに呼ばれたことがあってさ。
ユウリに教えてもらったんだよ!」
「そうなのね」
「ユウリがさ!
“優雅に!”って言いながら、なかなかスパルタでさ〜」
「さすがユウリね」
「貴族の集まりで踊ったけど、肩っ苦しくてどうもね。
やっぱり――お嬢さんと踊るのが一番楽しいな!」
その笑顔は、太陽みたいにまぶしくて。
音楽の中、
レオは終始楽しそうにステップを踏み続けた。
いつまでお嬢さんの手を握ってるんだよ!」
場違いなほど大きな声が、広間に響いた。
「……うるさい」
即座に返る、テオの低い声。
「お嬢さん! 次、俺ね!」
そう言って、
コーラルオレンジの髪を揺らしながら、レオが勢いよく手を挙げる。
あまりの元気さに、思わず笑みがこぼれた。
「いいよ」
「よしっ!」
満面の笑みで近づいてきた彼が、
「じゃあ――お手をどうぞ!」
と、大きな手を差し出す。
そのまま取った瞬間、
「うわっ――!」
勢いよく引き寄せられた。
「ちょ、レオ……力加減!」
「はは、ごめんごめん!」
そう言いながらも、手はしっかりと離さない。
動きは豪快なのに、
足運びは意外なほどきちんとしていて――
「……ちゃんと踊れるんだ」
「一応な!
料理人たるもの、社交の一つや二つできなきゃだろ?」
くるりと回され、
視界が一瞬きらめく。
ドレスの裾が舞い、
戻った先で、彼は楽しそうに笑っていた。
「……っていうのは冗談で!」
屈託なく笑いながら続ける。
「ほんとは、貴族の集まりに呼ばれたことがあってさ。
ユウリに教えてもらったんだよ!」
「そうなのね」
「ユウリがさ!
“優雅に!”って言いながら、なかなかスパルタでさ〜」
「さすがユウリね」
「貴族の集まりで踊ったけど、肩っ苦しくてどうもね。
やっぱり――お嬢さんと踊るのが一番楽しいな!」
その笑顔は、太陽みたいにまぶしくて。
音楽の中、
レオは終始楽しそうにステップを踏み続けた。