ギャグとラブコメと天然が織り成す生徒会について。

 「なんという荘厳な輝き...。まるでこの世の春日大社か、あるいは俺の完璧な美貌を映し出す鏡か...。」


 金閣寺の黄金に輝く姿を前に、直人が恍惚とした表情で呟いた。その手には、もちろん手鏡が握られている。


 「直人、鏡じゃなくて金閣寺を見てなさいよ。ていうかあんたの美貌は鏡じゃなくても十分わかるから、もういいから!」

 美亜は、直人のナルシストぶりにもはや呆れるを通り越して感心すらしていた。


ここまでくると一周回って清々しい。


 「しかし美亜。この金閣寺、よく見ると表面が金箔でできているんだな。俺の肌もこの金箔のように滑らかだったら、もっと多くの女性を魅了できるだろうに。」


 「...日焼け止めは?」


 「え?」


 「金閣寺の金箔に日焼け止めの効果はないわよ。ていうかあんたの顔、金箔で覆っても太陽は普通に照りつけるから!むしろ、熱を吸収してとんでもないことになりそうよ!」



 美亜の容赦ないツッコミに、直人は少し顔を赤らめた。


 「まあまあ美亜。直人の美貌は、太陽すら嫉妬するほどだからな。それにしてもこの金閣寺、私のRPGで出てくるラスボス城にそっくりなんだよな。」



 弘美がスマホで金閣寺の写真を撮りながら、いつものゲーム脳を発揮する。


 「ラスボス城?弘美、あんたいつどこでそんな城を見たのよ。」


 「いやなんかこう…全体的にキラキラしてて、BGMも勇壮な感じになりそうな雰囲気じゃん?あと、隠し通路とか隠しアイテムとか絶対あると思うんだよな。」



 「...隠し通路はないと思うけど、確かにこの金閣寺は見ているだけで心が洗われるような、そんな神聖な雰囲気があるわね。」


 美亜は、金閣寺の美しさにしばし言葉を失った。


鏡に映る自分を称賛する直人とは対照的に、自然が作り出した芸術に感心している。


 「ふふ、そうだ。この輝きこそ私という存在の証なのだよ。この輝きを、永遠に保つためにはどうすればよいか...。やはり、毎日のスキンケアが重要だな。」


 直人は、鏡を覗き込みながら熱弁をふるい始めた。

 「...直人、あんたのスキンケアは金箔を貼ることじゃないでしょ。それより明里はどこ?」


 美亜が周囲を見渡すと、明里の姿が見当たらない。


いつもなら、この手の場所でも何か面白おかしいことをしているはずなのに。





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