溺愛されるオッドアイ
「……あー、ほんとにいるー」
けだるげな声とともに檻越しに見える顔は、声に反することなく黒い瞳がだるそうに私たちを見つめる。
マジックハンドを肩叩きのかわりにしながら。
「総長……瀬名日景ッ……!」
「呼び捨て?だめっしょー俺年上だよ?しかも二つ」
黒髪の天然パーマが作られた笑みでゆれる。
「つか女子の方が見えないんだけど?」
「なら見んなよ」
「はぁーあ……めんどくさいなー」
誰か仲間が近くにいるのか、瀬名日景と言われたこの男の子は檻のかぎを受け取り開けて入ってきた。
「とりあえず君、どいてくれる?」
「ことわる」
迷いなく答える和真くんの背中が、とてもたくましく見えて……護ってくれようとしてる気持ちが伝わってくる。
「なら、どけるねっと」
突如、二つに割られたマジックハンド。
「おまっ……!?それは俺のために和椛が……ぐっ!!」