溺愛されるオッドアイ
「もし……これで出られなかったら鍵開けてもらうまで待とうね」
「でもお前、なにする気──」
「はぁ!!」
渾身の回し蹴りといっていいくらい、今のは手ごたえが良かった。
扉の鍵穴部分狙いの蹴りがピンポイントに入ってくれて、おかげで扉が数メートル飛んでいった。
「お、おま……」
あぜんとしてる和真くん。
おっと……またバカ力と思わせてしまったかもしれない。
「でも……捕まる時間はもうおしまい。行こ、和真くんっ」
檻の外に出られることと蹴破れたことで爽快感からか、なかなかハッピーな気分。
檻から出ると、ざわざわとしていた声がないことに気付き、Murkinessを含めた全員を見渡した。
確かに檻を壊したことで注目されるのは仕方ないけど……なんだか恥ずかしくなってくる。
なんとなく後ろに下がると和真くんから押された。
「いや戻ってくんなよ」
「ご、ごめん」