溺愛されるオッドアイ

「私は……奏くんの喧嘩の強さとか全然知らない。それでも、なさけないとか、肩書きだなんて思ってないよ。これっぽっちも」

奏くんの手元を見ながら告げると一瞬だけ、奏くんの手が止まった。

「それに、喧嘩が一番強い=総長とは限らないと思うし。強さももちろん大事だとは思うけど……一番は、性格かなって」
「性格?」
「性格というか……人柄?というのかな。言動や表情はちょっと怖い感じもする時もあるけど、節々には優しさがあるようにも感じるから……」

喧嘩が出来ればよしではないと思う──と言ったところで、すっかり手の止まった奏くんと目が合って、ハッとした。

「いやっなんか私余計なこと言った、かも」
「……んなこと──」

奏くんが返事をしてくれようとするも、奏くんはドアの方へと鋭く目を向けた。
私も同じく見てみれば、わずかに開けてあるドア。その隙間からのぞかれてることに目を丸くしてしまう。
奏くんの視線に降参して続々と入ってきた。
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