【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
会社の最寄り駅から約一時間。

自宅の最寄り駅にたどり着いた。

二人で手を繋いで家までの帰路を歩く。

二人の薬指の指輪がたまに光に反射して輝いた。

早く一緒に暮らしたい。

ずっと思っている。

でもなかなか叶わない。

でもずっと勇凛くんの心は側にいてくれる。

だからなんとか頑張れる。

あっという間に家についてしまった。

私たちは動けなかった。

お互い明日があるから早く帰らないといけないのに──

「勇凛くん、家で少しだけゆっくりしていってくれるかな……?」

そう言うと勇凛くんは穏やかで優しい笑顔になった。

「はい」

二人で家に入ると。

こらえていた想いが溢れるように二人で抱き合う。

「勇凛」

この時は私も“くん”がなくなる。

「七海、離れたくない」

胸が締め付けられる。

深く深く唇を重ね合わせて境界がなくなっていく。

そのまま私たちはベッドに沈んだ。

勇凛くんでいっぱいになっていく。

満たされていく。

今までこんな気持ちになったのは初めてだった。

心も体も深く深く彼を求めている。

運命だと勇凛くんは言った。

私も今ならそう思える。

運命だと勇凛くんは言った。私も今ならそう思える。勇凛くんと出会うために私は生まれたのかもしれないと──


勇凛くんは早朝に帰った。

そして私は出発への準備をした。


その時私は、とんでもないミスをおかしていた。

それをこの時はまだ気づいていなかった。
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