前世王子アイドルグループ~僕たちは君の一番星になりたい☆。.:*・゜
「今から放送する映像は、撮影録音禁止だよ! インターネットへの投稿はもちろん禁止。僕たちと君たちの秘密事ね!」と、そたくんが放送前に生徒たちに伝えてくれていた。

 そう、映像が観られるのは、学校内にいる生徒限定だった。一般人の僕のプライベートを配慮してくれたからだ。

それなのに。

プリレボのファンである生徒のひとりが、学校で放送された僕たちの映像をスマホのカメラでこっそり撮っていた。

そして

『これ、うちの学校限定で放送されたやつ!このプリレボ映像、完全に神だから、全世界の人に見てほしい!王子のプライベートすぎて泣いた(涙の顔文字)』

という文章と一緒に、映像をインターネットのSNSにアップしてしまったのだ。

 プリレボは世間でもトップレベルで、大人気すぎて、ひとりひとりが実力もカッコよさもすごくて……語ればもっと長くなりますが、とにかく魅力がたっぷりで王子オーラが溢れる本物王子たち。

しかも普段はライブなどの練習シーンは公開したことはあるものの、本当のプライベート姿をなかなか明かさない王子たちだ。

そんな王子たちなので、素朴で青春満載ナチュラルなリアル制服姿がアップされればもちろん一気に世間は大興奮の渦となり、拡散される。実際に今、拡散中だ。

さらにBGMはれんくんが作った、まだ未公開の素敵な青春ソングだったから、話題はさらに盛り上がってしまった。

 プリレボだけの拡散なら一緒に盛り上げ隊として便乗し、素直に盛り上がれただろうけど、今回は僕も出演しちゃっているからなぁ。と、少し複雑な気持ちだった。

 どうしたらよいか、放送室で会議を始めた。
 全員各自座りながらスマホで拡散具合をチェックしている。

「『誰なのこの天使は?』だってさ。なんかさぁ、だんだんいつきんに話題集中してきてない?」

 みずっきくんの言う通りだった。プリレボと一緒に映っている謎の男として今僕は話題になっていた。

「はぁ、注目浴びるべきなのは僕ではなく、王子たちなのに。この注目浴びる空気、嫌だなぁ……」

「どうすればいいかなぁ……」と、そたくんが顎に手をやり真剣に考えてくれている。

 どうしたらよいかって……僕のことについてだよね。わざわざ貴重なお時間を僕のために使ってくれて、ごめんなさいという気持ちが込み上げてくる。

「ご迷惑おかけしてすみません」

 僕が謝ると「いやいや、いつきんが謝ることじゃないから。元気だして? まぁ、仕方ないよね。注意を守れなくなってしまうほど僕たちプリレボの魅力は溢れているから、姫も世界に拡散したくなるよね」と、そたくんが励ましてくれた。
 
 対策を考えていると、しーおんくんがぼそり何かを呟いた。

「しーおん、今何か言った?」

 そたくんがしーおんくんに尋ねるけれど、何も答えない。というか、しーおんくんの様子がそういえばさっきから何か、変?

 視線が定まっていないし、ぼんやりとしている。大丈夫かな。

「まさか、あれが?」
「あれかな……」

 また〝あれ〟って……。

たしか、こないだもしーおんくんが僕のスマホの寿命を少し伸ばしてくれた時、同じような会話を聞いたな。と思いながらしーおんくんを見つめた。

 その時だった!

 突然、しーおんくんの目がぱっちりと開いた。同時に瞳がダイヤモンドのように輝き出した。そしてなんと、しーおんくんがまぶしいくらいに発光した!

「イツキン、プリレボ二 ハイリナサイ。ヨウコソ イラッシャイマセ」

 まるでロボットのような話し方で、しーおんくんはそう言った。

――僕がプリレボに?

「宇宙神のお告げが、久しぶりに……」

 みずっきくんが目を見開いて呟く。

 久しぶりなの? 
 この状況は初めてではないの?

 というか、宇宙神のお告げって何?

 状況が全くつかめず。しどろもどろしていると「だよね」と言うように、そたくんとみずっきくんは顔を見合せながら頷きあった。それからふたりの視線はそのまま、れんくんへ。

 れんくんは「分かった」と頷いた。

 今まさに、僕以外のメンバーがテレパシーを使い会話をしているようだった。そしてそたくんは微笑み、僕の目を見つめて言った。

「プリンスレボリューション☆レインボーへ、ようこそ!」と。
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