前世王子アイドルグループ~僕たちは君の一番星になりたい☆。.:*・゜
二泊三日の旅行は始まった。
朝、マネージャー河合さんが運転する車に乗り込むと、さらさらっと描かれた雰囲気だけど、とても上手な絵が描いてある絵コンテが配られた。しーおんくんが描いたらしい。
テーマは『生まれ変わる日』
生まれ変わる日かぁ……。僕以外のメンバーは前世の記憶が残っている。みんなは前世と今の記憶を比べたりするのかなぁ。というか、前世が王子だったって、どんな気持ちなんだろう。僕だけ前世の記憶がないから知らなくて、僕だけ前世が王子ではないかもって、なんか少し寂しいかも。
いや、ダメだ。これから大切な撮影なのに。
僕は目をギュッと閉じると明るい気持ちに入れ替えようとした。
今日泊まる旅館に着いた。車から降りるとスタッフさんたちがいる。
「おはようございます!」と他のメンバーたちが次々と元気よく挨拶をしていたから、僕もみずっきくんのそばから離れないようにしながら、真似をして挨拶をした。
「なんか、エンタメ特別放送部の撮影なのに、人多いね?」
「あぁ、今日の撮影は学校ではもちろんだけど、サプライズ発表の日のライブや商業でも使う予定らしいよ」
「えっ、放送部だけじゃないんだ!」
話を聞くと僕はなんとなく、背筋を伸ばした。
「本日は撮影でお世話になります。よろしくお願いいたします!」
「丁寧な子たちね~! よろしくね~!」
プリレボメンバーみんなで、お世話になる旅館の方々に挨拶をすると、僕たちは泊まる五人の部屋へ。和室でとても広い。はしゃいで、飛び跳ねた。
「夜、ここでもプライベート撮影するから散らかさないようにね! 特に、そこのふたり」と、僕とみずっきくんが指をさされた。
「え~、散らかさないよ~」とみずっきくんはぷうっと口をふくらませた。
みずっきくんの部屋は普段散らかっているから言われても仕方ない。けど、僕は部屋を散らかさないのにな……。と思いつつも、言わずにそっと心の奥に気持ちを押し込んだ。
別の部屋へ案内されると、撮影のスタッフさんが数人いた。テーブルの上にはお菓子や飲み物もたくさん置いてある。
「ここはプリレボ控え室になるから、いつ呼ばれてもいいように、用事ある時以外はここにいてね。他のところはあんまりうろちょろしないように」
再び僕とみずっきくんをキッと睨むそたくん。
正直、撮影していない時間あちこちさまよいたいなぁと思っていたけれど、大人しくしていよう。
この部屋で着替えとヘアメイクも行われた。先に他のメンバーが。王子たちがさらに王子に変身していく。僕は最後に変身する。そして僕の順番が来た。
担当してくれるのは、若くて綺麗なお姉さんだった。
ヘアメイクされている間はずっと緊張していた。目元のメイクをされる時は、目の中にメイク道具が入らないか不安になり、わずかに震えもした。
「次は衣装もヘアメイクも、もっと派手になるからね。ちょっと動きづらくなるけれど、すごく素敵になると思う! 楽しみだね」
「あれ? 衣装はこれだけじゃないんですか?」
お姉さんと会話していると、そたくんが咳払いをした。お姉さんは一瞬ハッとした表情をすると笑顔に戻り「あっ、これだけだったわ」と言い直した。
今日は完全にお揃いではなく、フリフリが付いている、各イメージにデザインされた、白を基調とした王子風の制服衣装だった。各イメージカラーの色もワンポイントとしてどこかに入っている。全員の衣装の肩には小さな羽がたくさんふわっと付いていた。全体に金色の細かいキラキラが散りばめられていて、僕も、もしかして輝いているのかな?なんて錯覚に陥る。
プリレボの衣装を身にまとうと、気が引き締まる。
そして準備を整えると始まった。
山登りが――。
朝、マネージャー河合さんが運転する車に乗り込むと、さらさらっと描かれた雰囲気だけど、とても上手な絵が描いてある絵コンテが配られた。しーおんくんが描いたらしい。
テーマは『生まれ変わる日』
生まれ変わる日かぁ……。僕以外のメンバーは前世の記憶が残っている。みんなは前世と今の記憶を比べたりするのかなぁ。というか、前世が王子だったって、どんな気持ちなんだろう。僕だけ前世の記憶がないから知らなくて、僕だけ前世が王子ではないかもって、なんか少し寂しいかも。
いや、ダメだ。これから大切な撮影なのに。
僕は目をギュッと閉じると明るい気持ちに入れ替えようとした。
今日泊まる旅館に着いた。車から降りるとスタッフさんたちがいる。
「おはようございます!」と他のメンバーたちが次々と元気よく挨拶をしていたから、僕もみずっきくんのそばから離れないようにしながら、真似をして挨拶をした。
「なんか、エンタメ特別放送部の撮影なのに、人多いね?」
「あぁ、今日の撮影は学校ではもちろんだけど、サプライズ発表の日のライブや商業でも使う予定らしいよ」
「えっ、放送部だけじゃないんだ!」
話を聞くと僕はなんとなく、背筋を伸ばした。
「本日は撮影でお世話になります。よろしくお願いいたします!」
「丁寧な子たちね~! よろしくね~!」
プリレボメンバーみんなで、お世話になる旅館の方々に挨拶をすると、僕たちは泊まる五人の部屋へ。和室でとても広い。はしゃいで、飛び跳ねた。
「夜、ここでもプライベート撮影するから散らかさないようにね! 特に、そこのふたり」と、僕とみずっきくんが指をさされた。
「え~、散らかさないよ~」とみずっきくんはぷうっと口をふくらませた。
みずっきくんの部屋は普段散らかっているから言われても仕方ない。けど、僕は部屋を散らかさないのにな……。と思いつつも、言わずにそっと心の奥に気持ちを押し込んだ。
別の部屋へ案内されると、撮影のスタッフさんが数人いた。テーブルの上にはお菓子や飲み物もたくさん置いてある。
「ここはプリレボ控え室になるから、いつ呼ばれてもいいように、用事ある時以外はここにいてね。他のところはあんまりうろちょろしないように」
再び僕とみずっきくんをキッと睨むそたくん。
正直、撮影していない時間あちこちさまよいたいなぁと思っていたけれど、大人しくしていよう。
この部屋で着替えとヘアメイクも行われた。先に他のメンバーが。王子たちがさらに王子に変身していく。僕は最後に変身する。そして僕の順番が来た。
担当してくれるのは、若くて綺麗なお姉さんだった。
ヘアメイクされている間はずっと緊張していた。目元のメイクをされる時は、目の中にメイク道具が入らないか不安になり、わずかに震えもした。
「次は衣装もヘアメイクも、もっと派手になるからね。ちょっと動きづらくなるけれど、すごく素敵になると思う! 楽しみだね」
「あれ? 衣装はこれだけじゃないんですか?」
お姉さんと会話していると、そたくんが咳払いをした。お姉さんは一瞬ハッとした表情をすると笑顔に戻り「あっ、これだけだったわ」と言い直した。
今日は完全にお揃いではなく、フリフリが付いている、各イメージにデザインされた、白を基調とした王子風の制服衣装だった。各イメージカラーの色もワンポイントとしてどこかに入っている。全員の衣装の肩には小さな羽がたくさんふわっと付いていた。全体に金色の細かいキラキラが散りばめられていて、僕も、もしかして輝いているのかな?なんて錯覚に陥る。
プリレボの衣装を身にまとうと、気が引き締まる。
そして準備を整えると始まった。
山登りが――。