前世王子アイドルグループ~僕たちは君の一番星になりたい☆。.:*・゜
 しばらくすると気持ちが落ち着いてきた。
 みずっきくんがハッと何かを思いついた顔をすると、僕をまじまじと見つめてきた。

「そういえば、さっきのいつきんの長い言葉、ちょっといじれば、歌や詩にできそうだよね」
「でも、もう同じ言葉は言えないなぁ……」
「そっか……」

「いや、言えなくても、動画撮ったから大丈夫だよ」

「えっ、しーおんくん、何で撮影を……恥ずかしいなぁ」

 僕たちが会話をしていると、そたくんが質問してきた。

「そういえば、さっきのアカウントは僕たちに公開してから何かしようとしていたの?」
「あっ! そうだった!! あのですね、誰もあの映像を公開しないのなら、あのアカウントで公開してしまえばいいかと。葉月樹のアカウントなのはバレないと思いますし」
「なるほどね!」

 詳しく説明した後は、そのアカウントで映像を載せることが決定した。

 学校のテレビに映る映像をスマホで映した感じにして、SNSにアップした。学校の生徒がアップしたのだと思わせるために。

 想像通りすぐに拡散されて、盛り上がった。

「そういえば、映像公開されたら僕が泣いちゃうと思ってくれてる人たちに、何かした方がいいかな?」
「そうだね、とりあえず泣かないアピールと、拡散しても大丈夫ありがとうアピールをしとけば、予想を超えそうなくらいに映像が広がるかもね」

『わっ!学校限定の動画が広まってるね!心配してくれていたみんな、僕は泣かないから大丈夫だよ! そして拡散しても大丈夫。ありがとう(ニッコリ顔文字)心を込めて部活で作った動画、どうでしたか?』

 そたくんのアドバイスを聞くとすぐにみずっきくんはSNSに呟いた。すると想像を遥かに超えるぐらいに盛り上がっていった。

『和服姿の子、プリレボではないけれど一番好き(ハート)』
『緑の子、プリレボに馴染みすぎてる』
『五人グループでもよいかも?』
『プリレボでない生徒、神がかってない?』

 ……

 僕に対しての嬉しい言葉がたくさんあった。

『袴の子は前世王子ではないけれど、何でプリレボと同じような設定……』

 と、相変わらず僕の存在に否定的な言葉も見つけたけれど、僕の前世は和風王子だったと思うようにしてからは、以前ほど気にならなくなっていた。

『知り合いからの確実な情報なんだけど、プリレボ、新メンバーが加入するらしい』という噂も、芸能の噂話専門のフォロワー数百万人越えのアカウントからSNSに投稿された。

 しばらく映像と、プリレボ新メンバー加入の話題は尽きることなく、時には交差しながら盛り上がっていた。
< 32 / 36 >

この作品をシェア

pagetop