前世王子アイドルグループ~僕たちは君の一番星になりたい☆。.:*・゜

*和風王子の真実

「お疲れ様でした~!」

 ライブの後日の午後から、プリンスレボリューション☆レインボーだけの打ち上げがプリレボ城で開催された。

ライブの時のケータリング(スタッフや出演者のために準備される食べ物)が余ったので、スタッフさんが「全部持って帰っていいよ!」と言ってくれて、チョコやクッキーなどをたくさんもらった。それをお皿にならべる。加えて、僕の大好きなどら焼きも。

お腹のあたりがキュッと締まるようなデザインのコップにはぶどうジュースを注いだ。

プリレボ城のリビングも、食器も、全てが高級感溢れているから『王子たちのパーティー』というタイトルがよく似合う。

 今日はただの打ち上げではない。

 生まれ変わるがテーマでもあったライブだったから、新しいことにチャレンジしてみようとなり、なんと、プライベートを配信してみることになったのだ。しかも、編集は僕が担当に――。

 企画が決まった時は、幸せな気持ちが溢れてきたのと同時に、頭の中ですぐにイメージの映像が浮かんできた。

というか、配信するのが決まったのは、僕の質問から始まった。

「あの、撮影旅行に行った時の夜に撮ったプライベート枕投げなど、ファンにとってたまらないと思うので、ネットにアップしてもよいでしょうか?」

 ずっと気になっていた疑問を、ライブ後の帰り道に車の中で、テンションが高かった勢いで尋ねてみた。

 答えは「ダメ!」だった。

 理由は王子感が全くない雰囲気だったから。
 でも、配信は諦めきれなくて、密かに公開するチャンスを狙っている。

 そこから、なんだかんだ話をして「今回のライブテーマは生まれ変わるでもあったし、打ち上げでプライベート配信にチャレンジしてみようか~」となり、今これです。

 プライベート感を出しすぎずに、プライベートを。

 考えるほど難しかったから、ファンとして見てみたいプリレボを素直に形にすれば良いのかとなり、プライベートだけど、それぞれのカラーの、王子風プライベート衣装を着てもらうことにした。

 全体が映るようにセットしたカメラはすでに録画ボタンを押していた。

 順調にライブや撮影の裏話で盛り上がり、よい雰囲気だった。

 途中から「おはよ~」と、しーおんくんが起きてきた。しーおんくんは、起こしても起きなくて自然に目が覚めないと、本当に起きない。そんなプライベートも見たいよね、と思いながら自然に任せていた。

 その後も王子たちのプライベート打ち上げは楽しく続いた。無事に最後までプライベートな撮影を撮れた。はずだった……。

 気がついたのは、打ち上げ終了直後に映像を確認した時。

そたくん、れんくん、みずっきくんの三人は衣装を着てくれた。僕も着ていた。だけど、しーおんくんはなんと、ずっとスウェット姿だったのだ。

僕たちのお揃い色違いのスウェット。そう、僕たちお揃い。実はこのプリレボスウェットは僕も手に入れた。プリレボファミリーの証だよと、柔らかいグリーンカラーをプリレボメンバーがプレゼントしてくれたのだ。僕の大切な宝物だから汚さないように常日頃注意し、洗濯には細心の注意を払っている!

 というか、しーおんくんの衣装は、その時に指摘して着替えてもらったらよかったのに、スウェット姿も王子すぎたから、違和感なく気が付かなかった。

「編集どうしようかな」
「僕の衣装か……映像、僕の能力で解決できそうだけど、する?」
「そっか、しーおんくんの能力で……」

 いいアイディアだと思ったけれど、ふと、しーおんくんが考えたMVを思い出す。前世の僕たちが生まれ変わりの僕たちを見守っていたけれど、ラストは山頂で、もう大丈夫だねという気持ちで離れた。

 そのシーンが何度も浮かびは消えるを繰り返した。しーおんくんは前世からの能力を使うことに何も罪悪感など考えてはいないかもだけど、僕がなんとなく引っかかった。

能力なしでも大丈夫だし、多分ひとりだけスウェットって逆に目立って、それをきっかけにグッズ化してしまえばよいのではないか。

プリレボスウェットは、プリレボファミリーの証。
ファンのみんなもお揃いスウェットを着てプリレボ家族の一員に。みたいな?

「いや、そのままで編集します! あっ、しーおんくんはひとりだけスウェットでも平気ですか?」
「問題なしだよ!」

ということで、そのまま編集をした。
王子たちのパーティー動画は大絶賛だった。
しーおんくんのスウェット姿も。
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