体が弱い兄しかみんな見ない
それは親切心からというよりは、厄介事を避けるための自己防衛に近い忠告だった。
言いたいことだけを一方的にまくし立てると、彼はさっさと背を向けて階段を下りていく。
未樹の背中が見えなくなるのをただ見送ることしかできず、手持ち無沙汰に立ち尽くす。
兄たちは皆、それぞれのやるべきこと、優先すべきもののために動いている。
その中で自分だけが取り残されたような感覚。
それはもう、ずっと昔から慣れ親しんだものだった。
重い足取りで皿を戻した後、自室に戻り、ベッドに倒れ込む。
明日のこと、病院、そして兄の世話。考えるだけで胃が重くなるようだった。
やがて、疲労と憂鬱が混じり合った深い眠りが麗桜を包み込んでいった。
