だからアナタに殺されたい。
「…どちら様ですか?」
扉を開けた40代くらいの女性に、ゆっくりと失望が広がっていく。
しかし、遠慮がちにこちらを伺う黄金の瞳と美しい顔立ちに、俺は既視感を覚えた。
髪の色も年齢も違うが、どこかエレノアに似ている気がするこの女性。
…まさか、エレノアの母親?
今の段階では、確信は持てない。
だが、そんな気がして、俺はまず女性に、礼儀正しくお辞儀をした。
「帝国騎士団第二部隊所属のローゼル・ホワイトです。エレノアの同僚です」
淡々と、だが丁寧に言葉を並べ、顔を上げる。
するとそんな俺に女性は「そうですか…」とどこか辛そうな表情を浮かべた。
「私はエレノアの母です。こちらにはどういったご用件で?」
女性…いや、エレノアの母親が俺に優しい声音で、簡潔に要件を伺う。
なので、俺はエレノアの母親に、同じく簡潔に答えた。