だからアナタに殺されたい。
「こちらが吸血鬼に関する書物がまとめられている本棚です」
司書が示した先にある本棚は、かなり幅があり、高さもある。
何千…下手をすると何万冊もある本に、俺は視線を向けた。
吸血鬼の生態。吸血鬼伝説。吸血鬼の一生。…など、吸血鬼、と名の付く本を始め、全く関係なさそうなタイトルの本までそこには綺麗に並べられている。
この中から必要な情報を1人で集めるのは、骨が折れそうだ。
「ところでローゼル様は何故こんな時間に吸血鬼の情報を?また吸血鬼関係の事件のご担当に?」
「まぁ、そんなところです」
司書と会話をしながらも本の背表紙を一つずつ見ていくが、やはりどれを手に取ればいいのかわからない。
なので、俺は手っ取り早く効率的に調べ物を進める為に、一旦司書の方へと視線を移した。
「吸血鬼に関連のある施設について記されている書物はありますか?」
「吸血鬼に関連のある施設の書物ですか…」
俺の視線に、司書が視線を斜め下へと向ける。
それから顎に手を当て、「吸血鬼…。施設…」と呟き、思案すること数秒。
「ほんの少し違うかもしれませんが、伝説などはどうでしょう」
やっと口を開いた司書はそう言うと、少し離れた場所に移動し、一冊の本を俺に渡してきた。