クズにはクズのやり方で
 サムギョプサルをパックに詰めてもらい、持ち帰っていた。

「ありがとうございました」

 店員が「ありがとうございました」と言い、本間くんは店内からいなくなった。

 いなくなった瞬間、私は口を開く。

「京極さん、ありがとうございました。でも、そんなことしなくていいですから。私は大丈夫です」

「鳳凰さん、こういう時は頼ってください。僕が弱ってたときに支えてもらったんですから」

「まぁ、それはそうですけど。自分のことは自分でするので」

 私は黒い鞄を胸に抱きしめて、大丈夫を装った。

 それに気づいたのか京極さんは私の頭をデコピンした。

「痛っ。なにするんですか!」

「前、僕にこれやってくれましたよね。それ、効きました。これじゃ、効かないですか?」

「き、効きました。はい……」

 前に京極さんが私の家に来た時のこと。

 京極さんと話してる時にデコピンをした。

 元気を出してほしくて。

 「痛っ」と私はおでこを手に付けて、隣にいる京極さんをじっと見つめる。

「アハハ。なに目開いてるんですか? 大丈夫ですか?」

 おでこに手をつける私を指をさして、笑っていた。

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