「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」


 結局、滝本が朝食を作ってくれ、環奈が作ったゼリーをデザートに出すことになった。

「運びましょうか」
と環奈が言うと、

「待て」
と滝本は言う。

 滝本がゴソゴソとなにか出してきた、と思ったら、せいろだった。

 二段のせいろをバラし、
「これに詰めよう」
と言う。

 近所のパン屋で買ってきた丸いパン、白いココット皿に入った半熟卵。

 同じくココット皿に入った環奈は買わない感じのお洒落げな野菜。

 そこに、環奈が可愛い透明な使い捨てカップに作った淡いグリーンのゼリーをそっと入れる。

「可愛いじゃないですかっ」

 滝本の野菜も、環奈がゼリーにのせた紫と白の小さなお花も効いている。

「どうだ。
 隠れ家カフェで出てきそうな感じの朝食だろ?」

 はいっ、と言いながら、環奈は思っていた。

 せいろなのに、蒸さなくていいのだろうか?

 あと、隠れ家カフェは朝はやってないんで、モーニングもないんだが……。
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