君がいてくれて。

明るい未来。

今日は日和ちゃんが帰ってくる日。
今日の朝、ギリギリで完成した千羽鶴を日和ちゃんのベットの横に吊り下げてみんなで戻ってくるのを待っていた。
「まだかな〜……。」
いつも明るい日和ちゃんのお友達さん達もどこか少し心配そうで病室の空気は少し遅かった。
廊下で足音がする度にみんなは振り返ってドアが開くのを待つけれどなかなか日和ちゃんは帰ってこない。
「……私、ちょっと星川先生にいつ帰ってくるか聞いてくる!」
そう言ってお友達の1人である翠ちゃんが病室のドアを開けた瞬間、立ち止まって固まった。
「どしたの?翠?」
「戻ってきた!ひよりん戻ってきた!」
「「え!!!」」
みんなでドアまで走っていき、外を除くと笑顔で立っている星川先生と日和ちゃんがいた。
「おかえりぃぃ〜!!!!」
「寂しすぎたよぉ!!」
「ごめんって!!!というか優花ちゃん達もありがとう!わざわざ待っててくれたの?」
後ろで見ていた私と樹くん、紘くんにそう問いかけた日和ちゃん。
「自分達の病室で待ってるのはすこし寂しかったからっ…。おかえりなさいっ。日和ちゃん…!」
「おかえりなさい!」
「良かったです。戻ってきてくれて。」
「ただいま!優花ちゃん!樹くん!紘くんれ心配かけちゃってごめんね〜…。」
お友達さん達は日和ちゃんから離れる気配が一切なく日和ちゃんはずっと頭を撫で続けている。
「で…どうなったの…?ひよりん…。」
「うん。受けることにした。すっごく悩んだけど、みんなの顔がぱっと頭の中に出てきてなんか生きなきゃなって。私も心臓移植しなきゃ死んじゃうからさっ。」
その言葉に翠ちゃん達は急に泣き出す。
「え、ちょ、ちょっと翠!なんで泣いてんの!?」
日和ちゃんはびっくりしながらも笑顔で翠ちゃんに抱きついた。
「なんでそんなにひよりんはうちら思いなのぉ〜!
私達より自分の未来でしょぉ〜……!」
その言葉に日和ちゃんは目を丸くして固まった。
そしてその大きな目から涙が流れてくる。
「なんでひよりんが泣いてんのぉ……!」
「だって……友達思いなのはみんなの方だよ…!」
「はい、みんな!1回病室入りな!ここじゃちゃんと話せないでしょ!」
横から見ていた星川先生は日和ちゃん達の背中を押しながら病室にみんなで入る。
そして日和ちゃんはベットの横に吊り下げてあった千羽鶴を見て立ち止まった。
「これって千羽鶴……?」
「うんっ……!一昨日からみんなで作ったのっ…!」
「優花ちゃんめっちゃ手先器用なんだから!すごいよこの子!」
「そうですかねっ……?」
急に褒められて照れていると日和ちゃんは私と肩を組んだ。
「もう!みんなほんっとにありがと!私みんなのため……いや、自分のためにも頑張ってくるから!こんな最高のお守りあったら治さない訳にはいかないなっ……!」
そう言って日和ちゃんは千羽鶴を持ち上げた。
「うちら待ってるから!ひよりん!」
「うん!私頑張ってくる!」
そして2日後。日和ちゃんはなにか吹っ切れたような笑顔で手術室に手を振って入っていった。
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